ラベル 1138 ヒモゴケ科 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 1138 ヒモゴケ科 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024-09-12

オオヒモゴケ

 写真はオオヒモゴケ Aulacomnium palustre でしょう。 北八ヶ岳の湿地に育っていました(2024.9.12.撮影)。

 地際から覗き込むように撮ると、茎の頂端などから無性芽をつける軸上の短枝が出ています(上の写真)。

 上の写真の赤い矢印の所では無性芽ができかけています。 黄色い矢印の所は無性芽が落ちた跡でしょうか。

 茎は褐色の仮根に覆われています。 葉の長さは 2.5~3.5㎜です。

 葉は披針形です(上の写真)。

 葉の先端は鋭頭です。 葉の上部の縁にはパピラによる不規則な突起があります。 中肋は葉先に届いていません(上の写真)。

 葉の基部には色の濃い少し大きな細胞があります(上の写真)。 中部以下の葉縁は狭く背方に巻いています。

 葉身細胞は長さ10~15μm、非常に厚角で、中央に1個のパピラがあります(上の写真)。

◎ オオヒモゴケはこちらにも載せています。

2022-09-07

ナガミチョウチンゴケ


 北海道・手稲山中腹の樹幹基部で育っていた写真のコケ(2022.8.24.撮影)、これまで見たことのないコケで、ナガミチョウチンゴケ Aulacomnium heterostichum と教えていただきました。 分布は、平凡社によれば北海道と本州の中国地方以北となっています。
 長い蒴と葉のしわが目立ちます。 葉は扁平についています。

 胞子体は頂生し、蒴は3~4mm、蒴柄の長さは平凡社では6~15mmとなっています。

 葉は卵形~長卵形で、長さは2~3mmです。

 上は手前の葉を取り除き、茎が見えるようにしています。 茎の上部まで、びっしりと仮根に覆われています。



 葉先は円頭~広く尖っています。 葉縁は中下部では平坦で、上部には明瞭な歯があります。 中肋は葉先近くに達しています。

 葉身細胞は丸みがあり、長さも幅も8~13μm、厚角です。 平凡社では中央に1個のパビラがあると書かれていますが、上の写真ではパビラはよく分かりません。

 蒴は円筒形で傾き、やや曲がり、乾くと上の写真のように縦じわができます。 頸部にはいぼ状の膨らみがあります。 蒴歯は2列です。

 上は蒴歯です。 内蒴歯の基礎膜は高く、歯突起は外蒴歯とほぼ同じ高さで、間毛は3~4本です。

 上は蒴の頸部(左)と壺(右)の境付近を撮っています。 頸部のいぼ状の膨らみの頂には気孔があります。 下はその気孔の拡大です。


2021-07-01

オオヒモゴケの無性芽

 


 先日載せたオオヒモゴケ Aulacomnium palustre (こちら) に無性芽が付きはじめていました。 先が褐色になっている短枝は、昨年?の無性芽の落ちた後だと思います。

(2021.6.24. 兵庫県西宮市)

2021-06-03

オオヒモゴケ

 

 写真はオオヒモゴケ Aulacomnium palustre のようです。 本種の国内における分布は、平凡社では中部地方以北となっていますが、上の写真は栽培されているサラセニアの鉢の中で育っているものを撮っています。
 サラセニア属は北アメリカ東海岸の分布ですが、分布の中心はカナダの針葉樹林帯ですので、上の写真のオオヒモゴケは、おそらくサラセニアの苗を購入した時についてきたものでしょう。

 茎は密に褐色の仮根に覆われています。 茎頂付近からは軸状の短枝が数本(上の写真では3本)出ることがあり、この先には無性芽がつきます(上の写真は無性芽の落ちた後のようで、無性芽のついている状態はこちらに載せています)。

 葉は披針形で、長さは3mmほどです。

 上は葉先付近です。 葉先の多くは写真のように鋭頭です。 中肋は葉先に届いていません。

 上は葉の中央付近です。 葉縁は狭く背方に巻いています。

 上は葉の基部付近です。 翼部は少し大形の細胞からなっています。

 上は葉の断面です。 中肋の断面では、ガイドセルより背方にも腹方にもステライドが確認できます。 葉は1層の細胞からなり、葉縁は狭く背方に巻いています。
 下は上の一部の拡大です。

 葉身細胞には、背面にも腹面にも中央に1個のパピラがあります。 できるだけパピラにピントが合うように撮りましたので、中肋はピンボケ気味になっています。

 上は葉のほぼ中央の、下は葉先から1/4ほどの所の葉身細胞です。

 葉身細胞は非常に厚角で、細胞壁には隙間が生じているようです。

 上は茎の断面です。 中心束はよく分化しています。 茎の表皮からは仮根が生じています。

(2021.5.28. 兵庫県西宮市)

こちらには北八ヶ岳で撮ったオオヒモゴケを載せています。