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2022-06-11

ニクイロババヤスデ

 


 写真はババヤスデ科のニクイロババヤスデ Parafontaria acutidens だと思います。 山地性の大型のババヤスデで、落ち葉の分解者としての働きが大きいようです。
 ババヤスデ科のヤスデは、胴節数が20個で、背板が凸形に隆起するのが特徴です。

(2022.6.8. 神戸市北区道場町)

2020-12-20

ヘイケガニ

  2022年度のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」、源平合戦から始まり、北条義時が二代執権として武士の頂点に上り詰めるまでが描かれるようです。 三谷幸喜さんの脚本でもあり、2021年度大河の渋沢栄一を主人公とする「青天を衝け」より話題を集めているのかもしれません。
 滅びゆく平氏の平清盛役には松平健さん、清盛の後継者である平宗盛役は小泉孝太郎さんです。 平家は壇ノ浦の合戦で滅ぶのですが、壇ノ浦で海に沈んだ平家の人々の怨念はカニの甲羅に乗り移り、怒りの表情を甲羅に持ったヘイケガニになったと言われています。

 事実は、平家が世に出るず~~~っと前の化石の段階から、ヘイケガニの甲は人の顔の模様なんですけれど・・・。 それに分布域も、壇ノ浦周辺に限らず、北海道南部、相模湾~紀伊半島、瀬戸内海、有明海などに分布していますし、朝鮮半島、中国北部、ベトナムなどの東アジア沿岸域にも分布しています。
 ヘイケガニの名前はよく知られているのですが、実際のヘイケガニを見た人は、そんなに多くはないでしょう。 ヘイケガニは水深10~30mほどの海中で生活していて、海辺で見ることはほとんど無いでしょうし、網にはかかりますが、甲の幅は2~3cmほどのカニで、サワガニのようにから揚げにするには大きく硬く、下の写真のように脚も細くて食べる所が無く、市場にも並びません。

 ヘイケガニはヘイケガニ科に分類されていますが、後ろの歩脚2本は小さくなっていて、ヤドカリなどに近い仲間です。 この小さな歩脚は貝殻や海綿などを背負うのに使います。
 下は裏側を撮ったものです。 鋏脚(ハサミ)は、小さいですが、ちゃんとあります。

※ 上は、Part1の 2012.12.24.に載せていた記事を、一部書き直してこちらに引っ越しさせたものです。


2018-07-23

ヌマエビ・スジエビ

 暑い日が続いていますので水に棲む生物を、ということで、淡水エビ2種類の紹介です。 といっても、あまり涼しそうな写真でもありませんが・・・ いずれも堺自然ふれあいの森で見られるエビです。 なお、日本(本土)産淡水エビは、テナガエビ科の4種とヌマエビ科の8種です。


 上はヌマエビ科の一種です。 上でヌマエビ科は8種と書きましたが、釣り餌用やアクアリウムのコケ掃除役として輸入された外国産のものや、それらとの交雑もあり、種名はよく分かりません。


 上の写真では、右下にヌマエビ科が1匹いますが、中央から左上にかけて4匹いるのが、テナガエビ科のスジエビ Palaemon paucidens です。 白っぽい所に白っぽいエビで分かりにくいのですが、テナガエビ科だけあって、長い脚を持っています。

2018-01-19

ミズムシ2種

 今回は「ミズムシ」と呼ばれる生物についてです。 白癬菌による感染症の俗称は通常は「水虫」と漢字表記されますので除外するとして、ここでは全く別の2種類のミズムシをとりあげます。


 上は水生昆虫で、カメムシ目ミズムシ科の一種です。(撮影 : 2017.7.11. 堺自然ふれあいの森)
 ミズムシ科の昆虫は日本では 30種ほどが知られています。 水生カメムシ類の多くが獲物を捕らえて体液を吸い取る捕食者であるのに対し、ミズムシは口吻が短く、多くは藻類などを食べています。



 上は昨日載せたアオハイゴケについていたワラジムシ目のミズムシ Asellus hilgendorfi です。 昨日の2枚目の写真にも写っています。 ワラジムシやフナムシに近縁ですが、淡水中に棲むのは本種だけのようです。 アオハイゴケにたくさんついていましたが、コケを食べるというよりは、コケの古くなって腐りかけている葉やデトリタスを食べているのでしょう。

2017-11-26

イソフサヤスデ

 Part1 2014.3.7. からの引っ越し記事です。
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 フサヤスデの仲間は複数いるのですが、海水の影響を受ける場所にいて、頭部が黒いので、イソフサヤスデで間違いないでしょう。 大阪府南部の男里川河口の石の下にいました(2014.2.24.撮影)。 体長は、いろいろな個体が混じっていますが、尾端の毛束を含めず、1.5~2.5mmほどでした。

※ 同じフサヤスデの仲間のハイイロチビフサヤスデとウスアカフサヤスデをこちらに載せています。


ハイイロチビフサヤスデ・ウスアカフサヤスデ


 昨日載せたカラヤスデゴケ(こちら)の中からノソノソと這い出してきたフサヤスデです。 背面や側面には剛毛があり、側面の剛毛の隙間から脚が少し見えています。 また、尾端には毛束があります。 和名はこの尾端の毛束に由来しているようです。 尾端の毛束などを含めず、体長は 1.9mmでした。 なお、写真の個体は片方の触角を失っています。
 フサヤスデの仲間(フサヤスデ目)は日本では2科3属5種(3種2亜種)が知られていますが、いずれも成体または亜成体の胴体節は11節で、体節数からの区別はできませんが、写真の個体は剛毛の様子などからハイイロチビフサヤスデではないかと思います。 フサヤスデは生物の死骸などを食べていて、石の下や樹皮裏などでよく見かけます。
 コケの中にいたのは、樹皮裏に続く環境ということなのか、枯れたコケを食べに来ていたのか、コケの間に棲む小動物(の死骸)を食べに来ていたのか、他に何か理由があるのか、たまたまなのか、よく分かりません。

 この機会に、最近見たフサヤスデの写真を下に載せておきます。


 上は3月上旬に撮った、ケヤキの樹皮裏で集団越冬していたハイイロチビフサヤスデ(?)です(2015.3.6. 堺市 大蓮公園)。 体長のいろいろなものが混じっていますが、大きいものの体長は2mmです。 左端には脱皮した後の殻が残っていますから、越冬中に脱皮する個体もいるようです。 写真の中央上にある孵化前の卵とフサヤスデとの関係は分かりません。


 上は12月上旬に撮った、樹皮下で集団越冬中のフサヤスデで、体長は 2.2mmでした(2016.12.7. 堺自然ふれあいの森)。 はじめの2枚の写真より剛毛が長く湾曲しているので、ウスアカフサヤスデだろうと思います。


 上も樹皮下で集団越冬中のウスアカフサヤスデ(?)で、3月上旬の撮影です(2015.3.8. 堺市南区 茶山公園)。 上の写真では大小さまざまな体長のものが混じっていて、いちばん長いものでは3mmあります。 脱皮した抜け殻もありますので、やはり越冬中に脱皮しているのでしょう。

※ 同じフサヤスデの仲間のイソフサヤスデはこちらに載せています。


2016-01-19

ゲジ


 地面に置かれた材の下にいたゲジ Thereuonema tuberculata (通称「ゲジゲジ」)、素早く走り回るので、白い容器に入れ、やっと動きが止まったところを撮影したのが上の写真です。 左の触角は途中で切れていて、右の触角は口で咥えてお掃除中です。 上の写真のゲジは、頭を除いた胴体は7節あるように見えますが、実際は下の写真のように14節あり、歩肢は13対あります。
 ゲジは幼体では胴体の節や歩肢の数が少なく、成長に伴って節や歩肢の数を増やし、成熟個体の胴体は16節で歩肢は15対ですから、写真の個体は成熟一歩手前の幼体なのでしょう。
 ゲジは2年で成熟し、寿命は5~6年とされています。


 上はガラス瓶に入れて腹面を撮ったものです。 瓶に砂粒などがたくさんついていて、分かりにくくなってしまいましたが、胴体の節の数や歩肢の数は確認できます。

 ゲジやムカデなどの多足類の分類学的な関係はこちらに載せています。
 ゲジの仲間(ゲジ科)は、日本ではゲジとオオゲジの2種が確認されています。 ゲジの体長は成熟しても3cmほどですが、オオゲジの体長は7cmほどもあります。

(2016.1.16. 堺自然ふれあいの森)

2015-10-28

ババヤスデ科の一種


 地面にあった朽木の下にいた、ヤスデ綱(倍脚綱)オビヤスデ目のババヤスデ科の一種です。 胴節は20で、背板は凸形に隆起しています。


 前に載せたキシャヤスデもババヤスデ科ですが、この仲間は腐食食性で、トビズムカデなどのように咬まれる心配もありません。

※ 多足類の分類については、こちらに載せています。

2015-04-03

マクラギヤスデ



 前回載せたマクラギヤスデ(こちら)は寒さでじっとしたままでしたが、今回はこの暖かさで朽木の上を這い回っていました。 そんなに速くは移動しませんし、繊細な体のつくりもあって、癒しを感じます。
 前回載せた写真では、毛の先についた露が何かを分泌しているようにも見えましたが、今回の写真からは、そうでないことも分かります。


 歩いているところを見ると、頭部には庇のような部分があって、 頭部を保護しているようにも見えます。 しかし頭部を隠していまうと前方の様子がよく分からないのか、時々深編笠を持ち上げるように、頭部を持ち上げていました。

(2015.3.31. 橿原神宮)

2014-12-03

オビヤスデの一種


 石を裏返すと、その裏にいたヤスデ、オビヤスデの一種だと思います。 「オビヤスデの一種」といっても、特別珍しいヤスデというわけではなく、ヤスデの仲間の約60%がオビヤスデ目です。
 ヤスデの仲間は倍脚類とも言われていますが、全ての体節に脚が2対あるのではなく、前の3節の脚は1節に1対ずつです。 上の写真は 1,600×1,200 で載せていますので、拡大できる環境であれば、拡大して数えてみてください。 と書きながら、私も確認してみましたが、なんとなくそうなっていることは分かりますが、どの脚がどの体節のものかはっきりせず、なかなか難しいものです。(一部脚が失われていることもあるようです。)
 上の写真で、周囲にたくさん散らばっているものは糞でしょう。 分解者としてしっかり働いてくれているようです。
 各部分を拡大した写真も撮ろうとするのですが、石を裏返すと同時に走り出し、なかなかうまく撮れません。


 上は頭の方です。 1対の触角があります。 そして下が肛門側です。


(2014.11.6. 堺自然ふれあいの森)