ラベル 1162 ヒラゴケ科 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2025-02-09

キダチヒダゴケ

 写真はキダチヒダゴケ Thamnobryum plicatulum だろうと思います。 コトラノオゴケという別名があるように、オオトラノオゴケによく似ています。

 這う一次茎から二次茎が立ち上がり、二次茎は枝分かれして横に広がっています。

 二次茎の下部は細長い柄のようになっています。

 上は二次茎の下部です。 三角形の小さな葉がまばらに圧着しています。

 細い枝の葉は丸くつき、茎の葉は多少扁平についています(上の写真)。

 上は枝葉です。 上部の葉縁には歯があり、中肋は葉先近くに達しています。

 同じ属のオオトラノオゴケキツネゴケなどとは異なり、中肋背面に歯はありません(上の写真)。

 上は葉身細胞です。

(2023.12.30. 高知県 横倉山)

◎ キダチヒダゴケはこちらにも載せています。

2024-11-21

コメリンスゴケ

 写真はコメリンスゴケ Neckera flexiramea でしょう。 基物は確認を怠りましたが、岩またはコケ群落に隠れた木(または枯木)だったと思います。

 上は湿った状態ですが・・・

 乾くと上のように枝先が上方に巻きます。

 葉は横じわがあり、扁平に密に重なっています。



 葉は長さ 1.5~2㎜、非相称で、中肋はふつう短く1本または二叉し、葉先は鋭頭です(上の3枚の写真)。

 上は葉身細胞で、長さは 30~50μmでした。

 翼部は短い細胞で構成されています(上の写真)。

(2024.11.4. 滋賀県多賀町)

◎ コメリンスゴケはこちらにも載せています。

2023-11-27

コマノキヌイトゴケ

 コマノキヌイトゴケ Pseudanomodon thraustusマキハキヌゴケ Pylaisiella subcircinata の混生した群落が、北海道の阿寒湖畔の樹幹にありました(2023.9.8.撮影)。
 上の写真の、光沢のある葉が巻いているのかマキハキヌゴケで、蒴もこのコケのものです。 そして、コマノキヌイトゴケの葉は光沢が無く茎にくっついています。

 上は乾いた状態で、下は上とほぼ同じ場所を同倍率で湿らせて撮った写真です。

 コマノキヌイトゴケが葉を広げて茎を持ち上げ、マキハキヌゴケはほとんど隠されてしまいました。 コマノキヌイトゴケの葉は、湿ってもギボウシゴケモドキのように側方に偏って展開する様子は見られません。
 以下、コマノキヌイトゴケについてです。 なお、本種の分布は平凡社では北海道~本州となっています。


 葉は上部が折れやすく、多くの葉で上部が欠けていました(上の3枚の写真)。 中肋は葉の中央を通り、葉の上部で不明瞭です。 反りぎみの葉にカバーグラスをかけていますので、葉の所々が折り重なっていて分かりにくくなっていますが、葉はほぼ相称です。


 1つの葉身細胞に多くの高いパピラがあります。 上の2枚の写真は、同じ所で細胞の輪郭とパピラの輪郭にピントをずらして撮った写真です。 細胞は丸みのある六角形で、長さは約10μmです。

◎ コマノキヌイトゴケはこちらにも載せています。

2023-10-20

ナガエタチヒラゴケ

 北海道・阿寒の森の樹幹下部についていた写真のコケ(9月9日撮影)、蒴が無くてはっきりしませんが、ナガエタチヒラゴケ Homalia trichomanoides だろうと思います。
 分布は北海道~九州です。 平凡社ではヤマトヒラゴケの母種となっていて、分布はヤマトヒラゴケより北寄りです。

 湿らせて、丸まっていた葉を広げてみました(上の写真)。 二次茎は葉を扁平につけ、不規則な羽状に分枝しています。

 上の赤い格子は1mm方眼です。


 葉は非相称で葉先は広く尖り、基部の片側の縁は内曲しています。 中肋は細く不明瞭ですが、葉の中部に達しているようです。

 葉先近くの細胞は菱形です(上の写真)。 縁に細かい歯がありますが、この歯はほぼ全周に見られます。

 上は葉の中央部の葉身細胞です。


2023-09-20

ハネヒラゴケ


 写真はハネヒラゴケ Neckera pennata だと思います。 雄阿寒岳山麓のエゾマツ?の樹幹についていました(2023.9.9.撮影)。
 ヒラゴケ属の同定で重視される蒴は見つかりませんでしたが、形態的にも観察地からも間違いないと思います。

 一次茎は小さな葉をつけてはい、そこから立ち上がった二次茎はやや密に不規則な羽状に分枝し、各枝は同じ平面上に広がっています。

 他の葉に覆われている葉の基部にはしわは無いのですが、葉のみえている部分には著しい横じわがあります。


 上の2枚は枝葉ですが、プレパラートにすると横しわははっきりしなくなります。 長さ2~2.5mmで左右非相称、葉先は鋭頭です。 短い中肋があるのですが、はっきりしない場合もあるようです。

 葉縁には細かい鋸歯があります(上の写真)。

 上は葉身細胞です。

2022-12-05

キダチヒラゴケ

 写真は岩上に育つキダチヒラゴケ Homaliodendron flabellatum です。

 二次茎は上部で平らに2~3回羽状に分枝し、全体がうちわ状になっています。
 上の写真で、左が古い葉、右が新しい葉です。 今回は、このつながり方に注目してみました。

 上は茎の分枝している所を拡大したもので、下はそれに色分けした線を書き加えています。

 上を見ると、這う一次茎から分枝して立ち上がった二次茎の基部から新しい一次茎が伸び出すことを繰り返しているように見えます。

 二次茎と枝は葉を扁平につけ、葉は重なり合って全体がシート状になっています。 この様子は乾いても変わりません。
 上の写真で、二次茎は左下から右上へと伸びています。 茎葉と枝葉の大きさには、かなりの差があります。

 葉が重なって分かりにくくなっていますが、茎葉の長さは3~3.5mmです。

 葉1枚の写真や葉身細胞の様子などはこちらに載せていますので、今回は省きます。

(2022.11.6. 大阪府泉佐野市 犬鳴山)

2022-11-29

キツネノオゴケ

 写真のコケは以下の観察結果からキツネノオゴケ Thamnobryum alopecurum だと思います。 河原に降りる道の林内の岩上で育っていました。

 茎は這い、そこから立ち上がった二次茎の基部近くから新たな茎が伸びていました。 二次茎の長さは6cmほどになり、上部で密に羽状に分枝しています。

 二次茎の下部には小形の葉がまばらについています。

 二次茎の中上部の葉は丸くついて扁平にはなっていません。 茎葉の葉の長さは2mmを少し超え、枝葉の長さは2mm以下です。

 枝葉は卵形で、葉先近くの葉縁には歯があります(上の写真)。 中肋は1本で、葉先近くに達しています。

 上は葉先付近を背面から撮っています。 中肋背面の上部には数個の歯があります。

 明るさや倍率などを変え、中肋背面の歯を分かり易くしてみました(上の写真)。

 上は基部から1/3ほどの所の、幅が最も広くなっているあたりの葉身細胞です。

(2022.8.25. 札幌市 定山渓温泉)

◎ キツネゴケとしてこちらに載せたものは、葉の形などはよく似ていますが、全体の姿は少し異なっています。