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2026-04-14

クロタニガワカゲロウ


 写真はヒラタカゲロウ科のクロタニガワカゲロウ Ecdyonurus tobiironis の成虫だと思います。 2026.4.13.に箕面公園で撮影したのですが、ちょうど羽化の時期らしく、たくさんいました。
 多くのカゲロウの仲間の尾毛は3本です。 本種も幼虫の時には3本の尾毛があるようですが、亜成虫や成虫の尾毛は2本しかありません。

 頭部を拡大して見ました(上の写真)。 複眼が白色部分と黒色部分に分かれています。 機能的に違いがあるのでしょうか。
 本種の亜成虫や成虫は、頭部の前縁部がくちばしのように長くなるのも特徴です。

2024-07-05

チラカゲロウ

 写真はチラカゲロウ Isonychia japonica だと思います。 分布は全国で、4月~10月に見られるとのことです。
 成虫の体色は暗赤褐色、翅には模様がなく透明、脚は前脚が暗褐色で、中・後脚は淡黄色です。 なお、亜成虫の翅は暗灰色です。
 カゲロウ目の尾毛は3本のものが多いのですが、本種の尾毛は2本です(上の写真ではくっついていて1本のように写っています)。

(2024.7.4. 箕面公園)

2023-08-25

昆虫の脚はなぜ6本か

 以下は Part1の 2012.7.25.に載せていたものを、一部書き換えてこちらに引っ越しさせた記事です。

 2012年7月23日のNHKラジオ第一放送の「夏休み子供科学電話相談」で、昆虫の脚はなぜ6本なのかという小学生の質問に対して、昆虫担当の先生は、昆虫の体は頭、胸、腹に分かれていて、脚は胸から生えているが、その胸が3つに分かれていて、そのそれぞれから1対の脚が生えているから、というような内容を答えられたということでした。
 私は直接ラジオを聞いたわけではなく、上の話はブログ友達のブログに書かれてあったことですので、誤解があるかもしれませんが、質問した小学生はこの答で満足したのでしょうか。 短い時間に明瞭に答えなくてはならないことは分かりますし、答の内容は間違っているとは言えませんが、下に書くように原因と結果を逆にしているように思います。 それに、小学生は6本生えている意義を聞きたかったのではないでしょうか。 私たちの足は2本、犬や猫の足は4本。 なのにどうして昆虫は6本なの? 足は多い方がいいの? 少ない方が便利なの? そんなことを聞きたかったのではないかと思います。 それに対する答が、脚のつく場所が6ヶ所だから、では、私なら不満です。 それなら、なぜ昆虫の胸は3つに分かれてなければならないのでしょうか。 もし、脚が8本の方がいいのなら、4つの節の胸にすればいいのです。

 節足動物はミミズのようなたくさんの節からなる生物から進化しました。 原始的な節足動物の各節はほぼ“平等”で、脚もほぼ全ての節についています。 それが進化の過程で各節の“分業”が進みました。
 昆虫はエビやカニなどの甲殻類から分かれて進化してきましたが、脚や翅などでの移動を担当する胸部は3節でなければならない必然性はなかったはずです。 胸部が3節だから脚が6本あるのではなく、脚は6本の方がいいから胸部は3節になったと考える方がいいのではないでしょうか。
 なお、昆虫の翅は4枚で、中胸と後胸に1対ずつついています。 もし脚が犬や猫のように4本の方がいいのなら、なにも胸部が3節だからといって、脚を6本にする必要は全くありません。 2本を退化させれば済むことです。 なお、これらの胸部と翅や脚の位置関係については、 Part1のこちらこちらなどに載せています。
 では、なぜ6本がいいのか。 その前に確認しておきたいのは、上にも書きましたが、節足動物の脚はたくさんあるものから、整理されて減少する方向に進化してきたということです。 Simple is Best ということでしょうか、カニは10本にまで減り、陸に上がって節足動物の中で最も進化していると考えられている昆虫では6本にまでなり、その状態がいろいろと都合がいいので、そこで減少を止めたと考えられます。
 では、なぜ6本がいいのか。 私は「6」は「3+3」としても「2+4」としても使えるからだ、と思っています。
 その説明に入る前に、これからの話をしやすくするために、脚に下のような番号をつけることにします。 ●が頭で、①~⑥が脚です。 ①と②が前脚、③と④が中脚、⑤と⑥が後脚です。

      ②  ④  ⑥
   ●
      ①  ③  ⑤

 まずは「3+3」から。 三輪車を想像すると分かりやすいと思いますが、地面上の物体が安定して存在するためには、三角形を構成する最低3つの支点が必要です。 上の図の脚を、①④⑤のグループと②③⑥のグループに分けると、どちらか一方のグループの脚を上げたままでも体は安定です。
 下は走って逃げているオサムシの一種を撮ったものです(だからピントは合っていません)が、脚に注目すると、②より①が、③より④が、⑥より⑤が前に来ています。 つまり写真の状態は①④⑤グループの脚を前に持ってきた状態と言えるでしょう。 

 いつも体を安定な状態に保っておけることは、忍び足でゆ~っくりと進む時などにも、とても有効でしょうね。 なお、上の話は、『ふしぎの博物誌』(河合雅雄編:中公新書1680)をヒントにしています。

 次に「2+4」についてです。 昆虫の体は左右ほぼ対称です。 移動する時の脚は左右非対称に動かしますが、左右にしか無い脚で対称性を守ったまま、安定した静止姿勢を保つためには脚は最低4本必要です。 4本脚の机を想像してもらうといいかもしれません。 では、6本の脚の残った2本は? 餌を捕えたり顔を掃除したりなど、「手」として使えるのです。 例えばカマキリのようにあまり素早く走る必要の無い昆虫では、前脚の2本は、他の4本とは異なった形態になってしまっています。 また、静止している時には4本の脚しか使わない昆虫はたくさんいます。 このことに関しては、 Part1に次のような記事を載せてきました。
 タイワンウチワヤンマ(トンボの足は何本?)
 4本の足で止まる①(コシアキトンボ、チョウトンボ)
 4本の足で止まる②(ヒメアカタテハ、ナシイラガ)

 最後に、6本の脚がそんなにいいのなら、なぜ哺乳類の足は4本なのかも、少し考察しておきます。 もちろん私たち人間も4本です。
 昆虫の脚と哺乳類の足は出発点が違います。 上に書いたように、節足動物はたくさんの脚を持つものから減少させる方向に進化してきました。 ところが脊椎動物のスタートは、魚類のように足が0からのスタートです。 陸に上がる時に、体を安定して支えるためにも移動のためにも足が必要になり、左右対になっている胸鰭と腹鰭を工夫して4本の足を作りました。 これ以上足にする“元”もありませんし、4本あればどうにかやっていける、ということなのでしょう。 なお、4本足のゆっくりした移動では、やはり体を支えるために3本の足を使いますので、足は1本ずつ動かすことになります。

 進化という過去の歴史を経て現在の生物があります。 歴史を見ないと現在を見誤ります。 虫の歴史も無視できません v(^_-)

 最初のラジオの質問、私なら次のように答えるかな?

Q こんちゅうの足は、なぜ6本なんですか?

A 足はね、3本あると体が安定するんだよ。 足の不自由なお年寄りがツエを使っているのを見たことがあるでしょ。 3本の足で体を支えると、残りの3本の足は進みたい方向などに動かせるよね。 このようにすると、いろんな動きをするのにとても便利なんだ。 それにね、カマキリのように、4本の足をふんばって体を支えて2本を手のように使うことだってできるんだよ。

2022-12-20

ウロコチャタテ科の一種とオオウロコチャタテ

 以下は Part1の2013.1.13.と2012.7.9.に載せていた記事を併せ、こちらに引っ越しさせたものです。




 上は 2012.12.23.に東大阪市の枚岡公園で撮ったウロコチャタテの一種です。 チャタテムシの仲間の翅は、模様があったり、翅脈に色が付いたりしていても、基本的には透明ですが、ウロコチャタテ科の翅は鱗粉に覆われています。 これが名前の「ウロコ」の由来でしょう。 上の体長は翅端まで5mmあり、下のオオウロコチャタテよりも大きなチャタテムシです。 たぶん和名はついていないと思いますが、オオウロコチャタテより大きいとなると、どんな和名になるのでしょうね。


 上はオオウロコチャタテ Stimulopalpus japonicus だと思います。 堺市岩室の、畑と林が混在している所の法面のコンクリート上にたくさんいたのですが、動くと速すぎて肉眼では識別不可、止まると背景と同化して識別不可、撮影には苦労しました(2012.7.2.撮影)。 体長を測定すると、個体差がかなりあるものの、3~4.5mmほどでした。
 「虫ナビ」などによると、ウロコチャタテとよく似ているのですが、オオウロコチャタテの頭部には白い斑紋があることで区別できるとのことです。 コンクリートの表面などのコケ、地衣類、菌類などを餌にしているようです。

 成虫に混じって幼虫もたくさんいました(上の写真)。 成虫と混じって同じような動きをしていましたので、オオウロコチャタテの幼虫だと思います。 体長は2mmほどでした。

2022-08-08

ウスバカゲロウ / アリジゴク

 ウスバカゲロウはアミメカゲロウ目(脈翅目)ウスバカゲロウ科に分類されています。 漢字で書くと薄翅蜉蝣であり、薄馬鹿下郎(『どくとるマンボウ昆虫記』)ではありません。

 このウスバカゲロウの幼虫は、アリジゴクとして知られています。 「アリジゴク」の名称は、巣の名称としても、そこに棲む幼虫の名称としても使用されますが、下の写真のようなアリジゴクはウスバカゲロウ科に分類される何種類かが作ります。

 アリジゴクは、雨のかからないサラサラとした砂地に作られます。 堺自然ふれあいの森で撮った上の巣は、土壌条件としては良くないのでしょうが、泉北ニュータウンは粘土質土壌が中心ですので、妥協して作られたものなのでしょう。
 幼虫はこのすり鉢状の巣の底に潜んでいます。 アリなどの小昆虫がこの“すり鉢”に迷い込むと、ウスバカゲロウの幼虫は頭を素早く反らし、頭の上に乗っていた砂を小昆虫にぶつけ、小昆虫が“すり鉢”の底に滑り落ちると、鋭い牙で捕えます。
 草の細い葉などで“すり鉢”の側面にアリが歩くような振動を与えると、元気な幼虫がいる場合は砂をかけてきますので、その巣を壊すと、下のような幼虫が出てきます。


 上の写真は分かりやすいように葉の上に載せて撮っていますが、全く動こうとしません。 ところが腹側からも撮ろうとひっくり返すと、目にも止まらぬ素早さで頭をパンと叩きつけ、写真のような姿勢に戻ります。 何度やっても同じです。 その素早さはコメツキムシの比ではありませんでした。

※ 上の写真の成虫は 2013.7.14.に、幼虫は 2013.7.26.に撮影し、Part1の 2013.7.28.に載せていた引っ越し記事です。

2022-06-29

チャタテムシの一種の幼虫

 樹幹にチャタテムシの幼虫が集まっていました。 チャタテムシの仲間には、このように幼虫時代に群をつくるものがいます。 樹幹につくカビや地衣類を食べて生活しているのだと思います。
 集団をつくる理由は、上の写真はかなり拡大していますが、この写真でも体の前と後ろが見分けにくく、「虫」としての姿を消して「木の幹の模様」になることで捕食を免れているのではないかと思います。

 写真はスジチャタテの幼虫ではないかと思うのですが、ネットに上がっている多くはもっと腹部全体に横縞がはっきりしていますので、タイトルも「チャタテムシの一種」としておきます。

(2022.6.24. 兵庫県西宮市 北山公園)

2022-05-30

エゾハサミムシ


 エゾハサミムシ Eparchus yezoensis が苔むした擬木の上を走り回っていました。 よく見られるコブハサミムシに似ていますが、翅端のハサミがたいへん細長く、前翅の肩に黄褐色の紋があります。
 飛翔力のあるハサミムシで、夜にはよく灯火に飛来します。 飛翔に使う大きな後翅は1/10以下にまで折りたたまれて前翅の下にしまわれているということです。

(2022.5.23. 箕面公園)

◎ ハサミムシの仲間の翅の折り畳まれ方は下の九州大学のホームページに載せられています。
https://www.kyushu-u.ac.jp/en/researches/view/154

2022-02-14

クダアザミウマ科ツノオオアザミウマ属の一種

 下は 2014.1.31.に採集し、Part1の2014.2.11-12に載せていたものをまとめた引っ越し記事です。

 写真はアザミウマ目クダアザミウマ(有管)亜目クダアザミウマ科ツノオオアザミウマ属 (Bactrothrips) の一種だと思います。 体長は 4.8mm、ヤツデの枯葉にいました。
 冷蔵庫で冷凍死させて深度合成しようとしたのですが、1日半ほど冷凍庫に入れっぱなしにしておいても、しばらくすると動きだしました。 その時の冷凍庫の温度を赤外線温度計で測定してみると、虫を置いたあたりの温度は-10℃ほどでした。 こんなに低温に強いとは・・・。
 というわけで、今回は深度合成を諦め、通常撮影です。

 ツノオオアザミウマ属は前にも載せています (こちら) ので、今回は腹側からも撮影してみました。

 上は頭部付近を拡大したものですが、胸部に近い場所で赤っぽい所が口です。 口と眼はずいぶん離れていて、ショウリョウバッタオンブバッタの顔を連想しました。
 上の写真では脚の先端にも注目です。 歩行時に何かに引っ掛けるような爪は見当たらず、風船のような膨らみが見られます。 この部分でくっついて歩行しているようです。

 ところで、Hepotaさんのブログに、岡島先生によるBactrothirips属の検索表が紹介されています(こちら)。 この検索表 (Hepotaさんのブログより下に引用:青字の部分) でこのオオツノアザミウマの同定を試みてみました。

Bactrothirips属
大型の種で、常に長翅型。雄の第6腹節背板側部に1対の角状の突起がある。
近縁のMegalothirips属とは小腮刺針が短く、左右の刺針が広く離れることで容易に区別できる。
主に広葉樹の枯れ葉に生息し、次の7種が分布する。

1. 脛節の大部分は暗褐色で、後脛節は基部と先端部のみ黄色みを帯びる … 2
 - 脛節は黄色と暗褐色に色分けされ、後脛節の少なくとも先端 1/3 は黄色みを帯びる … 3

2. 複眼は腹面で後方に伸びる。本州;台湾に分布するが、やや局地的で、おそらく西南日本に広く分布するものと思われる。
アラカシの枯れ葉に限って生息するようである。
体長:雌 4.1-6.0mm 雄 3.8-5.4mm … B. flectoventris Haga & Okajima

 - 複眼は腹面で後方に伸びない。本州・九州(対馬)に分布するが、前種同様西南日本に広く分布するものと思われる。
本種もアラカシの枯れ葉に限って生息するもののようで、本州では全種に混じって採集されることが多い。
体長:雌 4.1-5.9mm 雄 4.7-6.3mm … B. carbonarius Haga & Okajima

3. 中脛節の先端1/3以上は黄色みを帯びる … 4
 - 中脛節の大部分は暗褐色、基部と先端部のみ黄色みを帯びる … 6

4. 前胸の後側板副刺毛はよく発達し、後側板刺毛のほぼ半分の長さ;
触角第3・4節の先端膨瘤部は淡褐色を呈し、明らかに第2節よりも色彩は淡い。
本州・九州(対馬)・琉球列島(奄美大島・沖縄本島・石垣島);
台湾に分布し、西南日本に広く分布するものと思われる。
アカガシの枯れ葉に限って生息するようである。
体長:雌 4.8-6.3mm 雄 4.1-5.8mm … B. Pictipes Haga & Okajima

 - 前胸の後側板副刺毛は短く、少なくとも後側板刺毛の1/3以下の長さ;
触角第3・4節の先端膨瘤部は暗褐色を呈し、第2節とほぼ同色 … 5

5. 頭部は複眼部の幅の2.1倍より長い;
触角第3節は雄で頭部の 0.70-0.74倍、雌で 0.66-0.70倍の長さ;
雄の第6腹節の角状突起は内側に湾曲する;
雄の亜生殖板は細長い。
関東以西の西南日本;台湾;中国に広く分布し、本属中最も普遍的に見られる。
ブナ科やクスノキ科の常緑広葉樹の枯れ葉に生息する。
体長:雌 5.7-7.9mm 雄 5.6-7.7mm … B. brevitubus Takahashi

 - 頭部は複眼部の幅の2.0倍より短い;
触角第3節は雄で頭部の 0.65-0..67倍、雌で 0.61-0.63倍の長さ;
雄の第6腹節の角状突起は外側に湾曲する;
雄の亜生殖板は舌型。
本州・九州に分布し、おそらく日本の温帯地域に広く分布するものと思われている。
クリやクヌギなどブナ科の落葉樹の枯れ葉に生息する。
体長:雌 4.6-6.2mm 雄 4.2-6.2mm … B. quadrituberculatus (Bagnall)

6. 頭部は複眼部の幅のほぼ2倍の長さ; 複眼は頭長の1/3より僅かに短い;
触角第3節の感覚錘はよく発達し、第3節のほぼ半分の長さ;
前胸の後側板副刺毛はやや長く、通常後側板刺毛の1/3よりかなり長い;
雄の第6腹節の角状突起はほぼまっすぐか弱く外側に湾曲する。
関東以西の西南日本に広く分布する。スダジイやアカガシなどブナ科の常緑樹の枯れ葉に生息する。
体長: 雌5.1-7.0mm 雄 4.9-6.9mm … B. honoris (Bagnall)

 - 頭部は複眼部の幅の 1.67-1.88倍の長さ; 複眼は頭長の1/3より僅かに長い;
触角第3節の感覚錘は短く、第3節の1/3より短い;
前胸の後側板副刺毛は通常短く、少なくとも後側板刺毛の1/3より短い;
雄の第6腹節の角状突起は内側に湾曲する。
本州(山梨県・長野県)の山地帯から知られ、ミズナラの枯れ葉から発見される。
体長: 雌 5.4-7.2mm 雄 4.4-6.8mm … B. montanus Haga & Okajima

 1から検索をはじめます。

 1から3へ、そこから4へ進みます。

 前胸後側板の刺毛はよく分かりませんが、近くにアカガシはありませんし、触角から5へ進みます。

 5で困りました。 頭部 (長さ 0.55mm) は複眼部の幅 ( 0.3mm) の 1.8倍、触角第3節 (長さ 0.35mm) は頭部の 0.67倍で、体長は 4.8mmのメスです。 しかし、私の撮った写真からの測定では、0.1mmレベルでは誤差が大きくなってきます。 長いものほど誤差は少ないでしょうから、最も信頼できる値は体長、その次には頭部の長さと幅の比でしょう。 ということで、写真のオオツノアザミウマ属は B. quadrituberculatus ということになりました。

 前回撮ったツノオオアザミウマ属は、体節ごとに赤い色が見られます 。 これもいつか、この検索表で同定しようと思います。

2020-08-10

ヨツボシクサカゲロウの幼虫


 上の写真は、F値の設定を変えていたのを忘れ、被写界深度の浅い写真になってしまいましたが、ゴミがひょこひょこ歩いている・・・そんな印象です。 クサカゲロウの仲間の幼虫でしょうが、背中に載せたゴミでうまくカムフラージュしていて、どちらから撮っても脚しか見えません。 これでは同定できませんから、頭部のゴミを取り去って撮ったのが下の写真です。



 ヨツボシクサカゲロウ Chrysopa septempunctata の幼虫のようです。 すごい牙ですね。

(2020.7.30. 堺自然ふれあいの森)

こちらにはカオマダラクサカゲロウがカムフラージュにする背中のゴミを増やしている様子を載せています。

2020-07-29

カワゲラ成虫2種

 カワゲラの仲間は、幼虫は水生昆虫の調査などで検索表もいろいろ作られています。 しかし成虫は似たものが多く、同定が難しい昆虫のひとつで、あまり熱心に撮影もしていないのですが、7月上旬にたまたま雨宿りの所にいた箕面公園のカワゲラの成虫2種を紹介します。

● フタツメカワゲラ属の1種 Neoperla sp.



 和名は「二爪」ではなく「二つ目」で、1対の複眼とは別に額にある単眼が、3個あるのが普通ですが、この属は2個しかないことからのようです。 幼虫ではもっとはっきりするようですが、上の写真では退化したもう1つの単眼があるようにも見えます。

● トウゴウカワゲラ属の1種


 「トウゴウ」は大型で強そうに見えるからでしょうか。 キベリトウゴウカワゲラ Togoperla limbata がよく知られていますが、同種と外見での区別が困難な未記載種が存在するようです。
 上の写真では大小の2頭が写っていますが、たぶん大がメス、小がオスでしょう。


2020-07-22

イシノミの1種




 上の写真のイシノミ、これまで載せたもの(、120710141124170712、)とは別種なのか、同種の色彩変異なのかもわかりませんが、みつけると写真に撮りたくなります。

(2020.7.8. 大阪府 箕面公園)

2020-07-18

フタスジモンカゲロウ(亜成虫)とトウヨウモンカゲロウ(成虫)



 上はフタスジモンカゲロウ(以下、略してフタモン) Ephemera japonica のメスの亜成虫でしょう。 公衆トイレの壁で雨宿り(?)していました。(2020.7.8. 大阪府 箕面公園で撮影)
 カゲロウの仲間は、水中生活の幼虫から羽化して飛び立つのは「亜成虫」で、この亜成虫が脱皮して成虫になるという「半変態」を行います。 翅が伸びた後に脱皮する昆虫はカゲロウの仲間だけです。
 なお、本種の成虫の翅は透明ですが、黒色の複眼や、腹部背面に体節ごとに左右一対の斜めの暗色紋がある(和名の「フタスジ」の由来)など、体の他の部分の特徴は、亜成虫と成虫とで大きな違いはありません。




 上はオスの亜成虫でしょう。 オスの方が複眼が少し大きく、前脚の長さが長くなります。 翅が光っているのは光の当たり方の違いでしょう。(2013.7.14. 大阪府 岩湧山で撮影)

 亜成虫は1日ほどで成虫になりますが、成虫の口吻は退化していて何も食べず、数日のうちに交尾・産卵をして一生を終えます。 この成虫の時期のはかなさが陽炎に例えられる所以なのでしょうね。 ただし時期をずらして次々と羽化してきますので、本種の成虫は6月から9月にかけて見られます。

 下は本種によく似た同属のトウヨウモンカゲロウ Ephemera orientalis の成虫で、腹部の模様が異なります。 撮りにくい所にいて、無理に撮ろうとして飛ばれてしまい、写真はこれだけですが、フタモンの成虫の写真がありませんでしたので、成虫の翅が透明である点でも似ているトウヨウを載せておきます。(2012.7.4. 京都府 童仙房で撮影)
 なお、河川ではフタモンは上流に、トウヨウは下流にと、棲み分けが見られます。


※ 上は最近の観察と Part1の 2013.8.10.の引っ越し記事とのミックスです。



2018-01-21

ケチャタテの一種の羽化


 上は羽化したばかりのケチャタテの一種でしょう。 ヤツデの葉の裏にいました。


 上の写真では翅が短く見えますが・・・


 翅は途中から垂れ下がっているため、上から見ると短く見えます。

(2018.1.15. 堺市南区槇塚台)



2017-12-20

ナガケチャタテ


 ニセケチャタテ科のナガケチャタテ Mepleres suzukii でしょう。 ヤツデの葉の裏にいました。 たしかに長い毛が多いですね。 体長は2.4mm、翅端までは3.1mmでした。
(2017.12.10. 堺市南区槇塚台)

 以下は Part1 2013.2.7.からの引っ越しです。(文はかなり略しています。)



 ヤツデの葉の裏にいたナガケチャタテ、体長は2.5mm、翅端までは3.0mmでした。


 上は別のヤツデにいたもので、体長は2.8mm、翅端までは3.4mmと、上より少し大きいのですが、同種だと思います。

(2013.2.5. 堺市南区 茶山公園)

2017-12-15

クリイロチャタテ


 ヤツデの葉の裏にいたウスイロチャタテ科のクリイロチャタテ Ectopsocopsis cryptomeriae です。 体長は1.6mmほどでした。 よく見ると、糸が張ってあって、その下に潜り込んでいます。 糸は冬眠中に強風などで葉が揺れて落下してしまう危険を防ぐことに役立っているのではないかと思います。
(2017.12.10. 堺市南区槇塚台)

 上の写真と同じ場所で 2014.1.7.に撮ったクリイロチャタテを、Part1の 2014.1.20.の記事にしていたのですが、Part1の調子が悪いので、下に写真を持ってきました。 体長も同じで、たぶん同種でしょう。
 この時は写真を撮っていると動きだしましたが、糸の下から出ようとはしませんでした。 糸の張り方も1枚目の写真とよく似ていますから、この糸はクモの張った糸などを利用するのではなく、やはり自分で張ったものだと思います。