ラベル 1051 ツボミゴケ科 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2026-05-27

ヒロハツボミゴケ

 

 写真はヒロハツボミゴケ Jungermannia exsertifolia だと思います。 奈良県の洞川産の標本を少し分けていただきました。 所々に造精器がついています。

 上は背面から撮っています。 上のような茎の上部では葉はほぼ横についていますが、茎の株では葉は斜めにつきます。
 下は上と同じものの腹面です。

 仮根は多くありません。

 葉は円頭です(上の写真)。

 葉身細胞は薄壁です。 葉先近くの細胞には、上の写真のように油体もベルカもほとんど見られませんでした。


 上の2枚は基部近くの葉身細胞です。 油体は各細胞に2~3個あり、紡錘形で微粒の集合です。

 上は基部近くの葉身細胞の表面にピントを合わせて撮った写真で、ベルカが確認できます。

 上は葉腋についた造精器です。 造精器だけを分離して観察してみましたが、精子は未だできていませんでした。

◎ ヒロハツボミゴケはこちらにも載せています。

2024-05-09

ヒロハツボミゴケ

 写真はヒロハツボミゴケ Jungermannia exsertifolia(ツボミゴケ科)ではないかと思います。 これも京都市の梅小路公園の「苔類だけのコケ展」に出展されていたコケです


 葉は長さと幅がほぼ同じです。 仮根は少なく、めだちません。

 葉身細胞は薄壁です。 油体は楕円体で、微粒の集合です。 上の写真の左上隅を中心にベルカが確認できますが・・・

 ピントを少しずらすと、大きく明瞭なベルカが確認できます(上の写真)。

◎ ヒロハツボミゴケはこちらにも載せています。

 

2023-07-23

ツツソロイゴケ

 写真はツツソロイゴケ Liochlaena subulata でしょう。 花被がたくさんついています。 朽木の上で育っていました。

 上の写真の中央やや右では、徒長した茎の先に無性芽がついています。

 葉は斜めについて広く開出し、長さは約1.5mmでした。 ペリギニウムはあまり発達していないようです。 花被の先は切頭で、少し嘴状に尖っています。 大きな花被ですが、断面を作成して中を観察した結果は、まだ造卵器でした。

 葉は卵状舌形です(上の写真)。

 上は葉身細胞です。 トリゴンは大きく、油体は微粒の集合です。

(2023.7.16. 京都市北区雲ケ畑)

◎ ツツソロイゴケはこちらにも載せています。

2020-09-12

ハガワリイチョウゴケ



 上は昨日載せたヤマトホウキゴケの群落にほんのわずか混じっていたコケで、これもM氏のお助けをいただき、ハガワリイチョウゴケ Mesoptychia morrisoncola だろうということになりました。 茎の幅は葉を含めて1mm前後です。 葉はやや樋状になっています。
 平凡社の図鑑によると、ブナ帯以上の石灰岩上に生育するコケのようですが、採集場所には石灰岩は無いと思われ、少なかったのは十分な生育環境では無かったためかもしれません。


 葉は斜めにつき接在しています。


 上は葉で、葉先は2裂し、裂片は三角形です。


 上は茎を横から見ていて、下に1層の細胞列に見えているのが腹葉だと思います。 腹葉は細長くて小さく、顕微鏡下で正面から観察しようとしても、厚く色の濃い茎のせいで識別できませんでした。 また実体顕微鏡で観察するには小さすぎるようです。


 上は葉身細胞で、大きなトリゴンがあります。 油体は各細胞に4~7個あり、楕円体です。


 上は腹面から出ている仮根です。 背景に色がついているために少し判り難いのですが、仮根は無色でした。

(2020.9.1. 北海道 千歳市 標高 700m)

2018-07-25

ツツソロイゴケ


 写真のコケ、旧ツボミゴケの仲間であることはすぐ分かりますが、この仲間のコケはどれもよく似た姿をしていて、種の同定には花被や油体の様子などの観察が必要で、肉眼レベルでの同定は困難です。 ただ、写真のコケは倒木上で育っていて、倒木上に育つこの属のコケは珍しく、ツツソロイゴケ Liochlaena subulata だろうと思います。
 なお、上で「旧」ツボミゴケの仲間と書きましたが、従来ツボミゴケ科とされていた多くのコケがこの科から外れています。 ツツソロイゴケも、平凡社の図鑑ではツボミゴケ科のツボミゴケ属( Jungermannia )に分類されていて、科はそのままですが、属はツツソロイゴケ属となっています。



 葉身細胞は薄壁で、大きなトリゴンがあります(上の写真)。 油体は少し放置していたこともあって、上の写真でははっきりしません。 しかたなく、油体が残っている斜めになっている葉を見たのが下です(上とは倍率が異なっています)。


 油体は球形~楕円体で、微粒の集合です。


 上は、胞子体は既になくなっていますが、胞子体をつけることで弱り、茶色くなってしまった雌株です。 下は同じ株を上から花被にピントを合わせて撮っています。
 平凡社の図鑑には、「花被は倒卵形,稜がなく,切頭,嘴は長い。」とあります。 どこまでが花被かよく分からないこともあり、「倒卵形」は疑問ですが・・・


(2018.5.30. 青森県 蔦沼めぐり自然研究路)

◎ ツツソロイゴケはこちらにも載せています。