上の写真、長い透明尖がめだつ蘚類はトカチスナゴケ Bucklandiella laeta でしょう(京都府南丹市 音谷の滝にて2026.7.20.に撮影)。 和名に「トカチ(十勝)」とありますが、北海道から九州にかけて分布する普通種です。 なお、本種の属名は、平凡社では Racomitrium となっていますが、この属(平凡社では1属14種)は現在では5属19種に整理されています(こちら)。
乾いた状態では葉は茎に密着していますが、湿ると上のようになります。 茎は斜上し、湾曲する長い枝を出しています。
葉の長さは3mm前後で、長い透明尖があります。
上は葉身細胞です。 細胞壁が波状に肥厚しています。
透明尖には不規則な低い歯はありますが、パピラはありません(上の写真)。
透明尖の下部と接する葉身細胞は葉の中央部の葉身細胞に似た長い細胞です(上の写真)。 同じ属のヒメスナゴケでは、この部分の細胞が短くなり、波状の肥厚も弱くなります。
葉の基部の葉縁には、波状に肥厚しない細胞が1列に10~15個並んでいます(上の写真)。 同じ属のヒメスナゴケでは、この細胞列は10個以下です。 なお、この波状に肥厚しない細胞は、若い葉では分かりにくいこともありました。
上は葉の中央付近の横断面です。 葉は1細胞層で、中肋断面は2細胞層です。 下は葉の基部近くの横断面ですが(倍率は変えています)、上記の特徴は変わりません。
◎ トカチスナゴケはこちらにも載せています。











































