2026-10-19

シソクサ

 写真はシソクサ Limnophila chinensis subsp. aromatica です。 10月18日に実施された堺植物同好会の観察会で、和泉市で撮りました。
 本種は本州〜沖縄の水田や湿地に生える小さな1年草ですが、湿地の埋め立てや田の管理形態の変化などにより数を減らし、各地で絶滅危惧種となっていて、大阪府でも絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
 和名は葉をもむとシソの香りがすることからですが、シソ科ではなく、オオバコ科に分類されています。 葉は長さ1~3㎝の長楕円形で、対生(または3個輪生)、縁に鋸歯があり、葉裏に緑色の腺点があります。

 上は花です。 花期は9〜10月で、ほぼ終わっていましたが、1輪だけ残っていました。 花冠は2唇形で、上唇は全縁又は2裂、下唇は3裂しています。 オシベは上唇の内側に張り付いていて上の写真では見えていませんが、長い2本と短い2本の計4本です。

 上は蒴果です。 蒴果はガクに包まれていて、中に多数の小さな種子を作ります。

2026-10-17

苔・こけ・コケ展 2026

 今年も「岡山コケの会関西支部」と「京都府立植物園」との共催で「苔・こけ・コケ展」を開催します。



 下は京都府立植物園のHPに載せられている案内です。

https://www.kyotobotanicalgardens.jp/ibentoqing-bao-2/%E3%80%90116%EF%BC%88%E9%87%91%EF%BC%89%EF%BD%9E118%EF%BC%88%E6%97%A5%EF%BC%89%E3%80%91 

 

2026-10-14

コカヤゴケ

 

 写真はコカヤゴケ Rhynchostegium pallidifolium でしょう。 土の斜面にありました。

 茎は不規則に分枝しています。 枝の様子を見ると、枝葉が左右に開き、カヤの枝を連想させます。
 蒴柄は約2cm、蒴は傾いています。

 上は乾いた状態で、葉は縮れていますが、茎に接しません。 葉はやや光沢があります。

 上は茎葉です。 卵状披針形で、長さ 2.5~3㎜、翼部は不明瞭で、中肋は細く、葉長の2/3ほどの所で終っています。

 上は葉先です。 ほとんどの葉で葉先がこより状にねじれていました。

 葉縁上部には細かい歯があります(上の写真)。

 葉身細胞は線形で、長さ120~150μm、幅 5~7μmです。

 上は枝葉です。 茎葉と比較すると小形ですが、特徴はほぼ同じです。

 上は蒴です。 帽は僧帽形で、蓋には長い嘴があります。 蒴柄は平滑です。

(2026.10.10. 高槻市 摂津峡)

◎ コカヤゴケはこちらやこちらにも載せています。

カヤ

 上は河内長野市の神社にあったカヤ  Torreya nucifera です。 大木ですので、全体の様子は諦め、幹と葉の様子がどうにか分るように撮っています。
 カヤはヒノキ目イチイ科の常緑針葉樹で、自生地は宮城県以西ですが、材は建築や高級碁盤・将棋盤に用いられ、油源植物の一つでもあり、種子は食用となるため、植栽もされ、庭木としても利用されます。

 葉は線形で、断面は扁平で表面が膨らみ、中脈ははっきりしません(上の写真)。
 本種は雌雄異株です。 上の写真は雄株で、雄花が少し見えています。

2026-10-13

コバノイトゴケ

 写真はコバノイトゴケ Haplohymenium pseudotriste でしょう。 樹幹についていました。 上は乾いた状態ですが・・・

 湿ると上のようになります。 細長いコケで、葉を広げた状態でも、葉を含めた枝の幅は 0.5㎜ほどしかありません。

 上は葉です。 葉先は、上の写真では広い鋭頭ですが、2枚目の写真のように円頭の葉も混じります。 中肋は、分かりにくい場合もあるのですが、葉の中部以上に達しています。


 上の2枚は葉身細胞です。 葉身細胞も幅6㎜以下と小形で、4~6個のパピラがあります。

(2026.10.10. 高槻市 摂津峡)

◎ コバノイトゴケはこちらにも載せています。