ユミゴケ Dicranodontium denudatum の葉は落ちやすく、落ちた葉は無性生殖に使われると思われることはこちらやこちらに書いていますが、ほとんど茎だけになったようなユミゴケの群落がありました。 時期や環境によってどのように異なるのか興味あるところですが、とりあえず記録として残しておきます。
(2026.9.12. 京都市右京区京北上弓削町 標高 500m)
2026-09-16
ユミゴケ@9月
2026-09-08
ホソミゾゴケ?
上は2024.8.26.に北海道の然別湖近くで撮った写真です。 岩上にあったコケ群落で、多くはタカネツボミゴケですが、以下に取り上げるのは緑の矢印のコケです。
葉は基部から開出しています。 Marsupella(ミゾゴケ属)だろうと思い、平凡社のの検索表をたどりました。
上は葉です。 キールが無く、裂片は鋭頭です。 平凡社の検索表では葉はほぼ左右対称か左右非対称かの分岐があるのですが、前者を選べばヤクシマミゾゴケに、後者を選べばホソミゾゴケになりそうです。 北川(1963)の図を見ても、このどちらかだと思うのですが、平凡社によると、ヤクシマミゾゴケの分布は本州(近畿地方)~九州ですし、ホソミゾゴケの分布も本州~九州で、どちらも北海道に分布しません。 この記事が今日になった最大の原因はここにあります。
葉身細胞はトリゴンが小さく、油体は各細胞に6~8個で眼点はありません(上の2枚の写真)。 ちなみに、ヤクシマミゾゴケの油体は2~3個のようです。
ここではホソミゾゴケ Marsupella pseudofunckii としておき、ご意見をいただきたいと思います。
【参考資料】
北川尚史:日本産 Marsupellaceae の研究.服部植物研究所報告第26号.1963.
◎ ホソミゾゴケと思われるコケはこちらにも載せています。
2026-09-02
サワクサリゴケ
湿岩上に育つ上の写真のコケ、手前は急に深くなっていて近づけず、接写はできませんでした。 手を思いっきり伸ばして少し採集し、調べることにしました。
葉は腹片が無く(と思い込み)、腹葉はほぼ円形に近く、1/2ほどがV字形に2裂しています。 きっとツキヌキゴケ科だろうと思い、いろいろ調べたのですが分からず、M氏に援助要請。 結果はサワクサリゴケ Lejeuea aquatica のようです。
本種の腹片は小さく、しばしば痕跡的になります。 腹片がほとんど目立たないクサリゴケ科があることをすっかり忘れていました。 思えば植物体はとても小さく柔らかく、この時点で本種であることを疑うべきでしたし、小さく分かりにくいとはいえ、瓦状か倒瓦状かもきちんと確認すべきでした。
上は葉身細胞です。
(2026.7.20. 京都府南丹市美山町 音谷の滝)
◎ サワクサリコケはこちらやこちらにも載せています。
2026-09-01
ムラサキヒシャクゴケ
写真はムラサキヒシャクゴケ Scapania undulata でしょう。 これまで載せた本種(こちらやこちら)はいずれも水中でしたが、今回は湿岩上に育っていたものです。
葉は接在し、植物体の下部は赤紫色をしています。 上の写真の植物体の長さは3cm足らずですが、よく成長したものでは10cmほどになるようです。
背片は腹片の1/2~3/4長です。 キールはわずかに弓形に凹み、腹片の約1/2の長さです。
腹片や背片の葉縁には1細胞からなる歯が散生しています。 上は腹片の歯です。
葉身細胞はトリゴンが小さく、薄壁~やや厚壁です(上の2枚の写真)。
(2026.7.20. 京都府南丹市美山町 音谷の滝)
2026-08-27
ヒメヤスデゴケ
上はヒメヤスデゴケ Frullania diversitexta でしょう。 背片は卵形、円頭です。 腹片は棍棒状~円筒形で、茎に対して約 30°の角度で斜めに開出しています。
大阪RDBの現地調査のため、仁徳天皇陵に入れていただけることになり、7月22日に第1堤と第2堤の蘚苔類を数名で調査しました。 御陵内は原則採集禁止ですが、蘚苔類は顕微鏡での確認が必要なため、少量の採集を認めていただきました。
写真のヒメヤスデゴケはM氏が採集された1種で、私も分けていただきました。 少量採集されたものの一部ですので、生態写真はもちろんありませんし、ゴミも多い写真ですが、本種は大阪では希産種ですので、ここに記録を残しておくことにします。
上は、花被はありませんが、雌苞葉と雌腹苞葉でしょう。 雌苞葉・雌腹苞葉の葉縁は全縁です。
腹葉は広卵形~広心臓形で、1/5まで2裂しています(上の2枚の写真)。
上は葉身細胞です。
◎ ヒメヤスデゴケはこちらにも載せています。






















