上の写真は、2019年の10月に奈良県宇陀市で撮った写真です。 流水下の黒っぽい緑色のコケですが、よく分からずに放置したままになっていましたが、間違いを覚悟で「フクロハイゴケ?」として載せてみたところ、「 Ectropothecium ではないか」とのコメントをいただき、検討した結果、ニブハタケナガゴケ Ectropothecium obtusulum だと思います。
上は腹面から撮っています。 枝葉の腹側の基部は内曲し、葉先も腹側に巻いたような形になり、ドーム状の空間を作っています。
葉はやや扁平についています。 葉の長さは 0.8~1.2mmです。
葉は卵形で弱く非対称です。 Ectropothecium (ウシオゴケ属)の翼部には大形で透明な薄壁の細胞が1つあるはずなのですが、確認できませんでした。
葉先近くの縁には目立たない小さな歯があります。
上は葉先付近と葉のほぼ中央部です。 葉身細胞は線形で、長さ 80~100μm、幅は約5μmです。
上は偽毛葉です。
上は茎の断面です。 茎の表皮細胞は小さく厚壁です。
◎ ニブハタケナガゴケはこちらやこちらにも載せています。
2 件のコメント:
Ectropothecium ではないでしょうか。
ありがとうございます。
Ectropothecium obtusulum のようですね。
コメントを投稿