写真はアツブサゴケ Oticodium laevisetum でしょう。 若い蒴をつけ、コンクリートの擁壁上で育っていました。
 基物に接して這う茎から多くの枝を出し、枝は密に枝分かれし、密に葉をつけています。 枝は長さ約2cm、幅は葉を含めて約2㎜、蒴柄の長さは7~10㎜です。
 葉は湿っている時は上や1枚目の写真のように開いていますが・・・
 乾くと上の写真のように葉が枝に圧着します。
 葉は広披針形で長さ 1.5~2.5㎜、深いひだがあり、翼部や葉の基部は暗く見えています。 上の写真では葉の上部の歯しか確認できませんが、細かい歯は葉縁全周にあります。
 中肋は、深いひだと紛らわしいのですが葉長の 2/3~3/4に達していて、その背面上端は上の写真のように歯で終わっています。
 葉身細胞は長さ 40~50μm、幅3~5μm、平滑でやや厚壁です(上の写真)。
 翼部および基部の細胞は短く厚壁です(上の写真)。
 蒴はほぼ直立しています。 帽の毛に関しては平凡社には記載がありませんが、野口の図には明瞭に示されています。
 帽を外してみました(上の写真)。 蓋には長い嘴があります。 蒴柄は平滑です。 スケールは1㎜です。
(2024.11.4. 滋賀県多賀町)
◎ こちらには本種の蒴歯の様子などを載せています。 また葉については、こちらにも載せています。









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