上は昨日載せた
ヤマトホウキゴケの群落にほんのわずか混じっていたコケで、これもM氏のお助けをいただき、ハガワリイチョウゴケ
Mesoptychia morrisoncola だろうということになりました。 茎の幅は葉を含めて1mm前後です。 葉はやや樋状になっています。
平凡社の図鑑によると、ブナ帯以上の石灰岩上に生育するコケのようですが、採集場所には石灰岩は無いと思われ、少なかったのは十分な生育環境では無かったためかもしれません。
葉は斜めにつき接在しています。
上は葉で、葉先は2裂し、裂片は三角形です。
上は茎を横から見ていて、下に1層の細胞列に見えているのが腹葉だと思います。 腹葉は細長くて小さく、顕微鏡下で正面から観察しようとしても、厚く色の濃い茎のせいで識別できませんでした。 また実体顕微鏡で観察するには小さすぎるようです。
上は葉身細胞で、大きなトリゴンがあります。 油体は各細胞に4~7個あり、楕円体です。
上は腹面から出ている仮根です。 背景に色がついているために少し判り難いのですが、仮根は無色でした。
(2020.9.1. 北海道 千歳市 標高 700m)