2020-12-20

ヘイケガニ

  2022年度のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」、源平合戦から始まり、北条義時が二代執権として武士の頂点に上り詰めるまでが描かれるようです。 三谷幸喜さんの脚本でもあり、2021年度大河の渋沢栄一を主人公とする「青天を衝け」より話題を集めているのかもしれません。
 滅びゆく平氏の平清盛役には松平健さん、清盛の後継者である平宗盛役は小泉孝太郎さんです。 平家は壇ノ浦の合戦で滅ぶのですが、壇ノ浦で海に沈んだ平家の人々の怨念はカニの甲羅に乗り移り、怒りの表情を甲羅に持ったヘイケガニになったと言われています。

 事実は、平家が世に出るず~~~っと前の化石の段階から、ヘイケガニの甲は人の顔の模様なんですけれど・・・。 それに分布域も、壇ノ浦周辺に限らず、北海道南部、相模湾~紀伊半島、瀬戸内海、有明海などに分布していますし、朝鮮半島、中国北部、ベトナムなどの東アジア沿岸域にも分布しています。
 ヘイケガニの名前はよく知られているのですが、実際のヘイケガニを見た人は、そんなに多くはないでしょう。 ヘイケガニは水深10~30mほどの海中で生活していて、海辺で見ることはほとんど無いでしょうし、網にはかかりますが、甲の幅は2~3cmほどのカニで、サワガニのようにから揚げにするには大きく硬く、下の写真のように脚も細くて食べる所が無く、市場にも並びません。

 ヘイケガニはヘイケガニ科に分類されていますが、後ろの歩脚2本は小さくなっていて、ヤドカリなどに近い仲間です。 この小さな歩脚は貝殻や海綿などを背負うのに使います。
 下は裏側を撮ったものです。 鋏脚(ハサミ)は、小さいですが、ちゃんとあります。

※ 上は、Part1の 2012.12.24.に載せていた記事を、一部書き直してこちらに引っ越しさせたものです。


0 件のコメント: