2018-02-08
ツクシウロコゴケ
写真はツクシウロコゴケ Heteroscyphus planus のようです。 平凡社の図鑑には、本種は検索表に載せられていますが、種別の解説文は載せられていません。 検索表に「全国にふつう」とありながら、種別の解説が無いというのは、普通すぎて詳しく説明する必要も無い、ということなのでしょうか。
なお、ウロコゴケ H. argutus は本種にごく近い特徴を持っています。 本種との違いは、葉端にいくぶん丸みのあることと、葉先の歯が(0~)5~10個で、歯の大きさがそろっているということのようです。
上の2本の茎は、どちらも右が茎頂なのですが、上は茎頂に向かうにつれて葉が大きくなり、下は茎頂に向かうにつれて葉が小さくなっています。 茎が伸びていく場所のわずかな環境の違いで、葉の大きさは簡単に変化するようです。
上は腹葉です。 幅は茎径よりやや広く、先は2/3~3/4まで2裂し、側縁には刺歯があります。
腹葉の基部の片方は葉と合着しています。
※ 反射光で撮ったツクシウロコゴケの腹葉の写真をこちらに載せています。
上は葉身細胞です。 トリゴンは小さく、油体は紡錘形です。
(2018.2.7. 堺自然ふれあいの森)
◎ ツクシウロコゴケはこちらやこちらにも載せています。
2018-02-06
ナナミノキ
上はナナミノキ Ilex chinensis です。 前にニッポンオナガコバチの幼虫がこの果実を餌植物として育つことを書き、その時にナナミノキの説明や名前の由来なども載せていますが(こちら)、その時は木の全体像が分かるような写真がありませんでした。 今回はたくさんの実をつけて高い所までよく見えるナナミノキがありましたので、改めて載せておきます。 また、果実が無いと分かりにくい木ですので、以下、葉と1年枝の様子を、もう少し詳しく載せておきます。
葉は長卵円形で、表面には光沢があり、まばらに低い鋸歯があります。 下は上の一部の拡大です。
1年枝は灰緑色で、皮目があります。 頂芽は厚い芽鱗が5枚ほどあります。 側芽はやや扁平で、外側は2枚の芽鱗が向き合っています。
(2018.1.4. 富田林市 錦織公園)
2018-02-04
1月下旬のフデゴケ
冬の寒さに耐えるフデゴケ Campylopus umbellatus、株の中央部の少数の葉を除くと、葉は黒褐色となり、芒の白さが目立っていました。
フデゴケとヤマトフデゴケはよく似ていて紛らわしいので、確認のために葉の断面を作ってみました(上の写真)。 上の写真の色が濃く細胞が数層になっている部分は中肋です。 フデゴケの中肋の断面では、中央の1列のガイドセルをはさんで、背面にも腹面にもステライドが見られます。
前に載せたフデゴケの葉の断面(こちら)はカラカラに乾いた標本の葉で断面を作り、十分に水を吸っておらず、細胞の形がいびつなままでしたが、今回はそれよりは良い断面を作れたと思ったら、今度はピントがあまくなってしまいました (-_-;
このフデゴケは、墓地で撮りました。 上の写真の中央付近の黒く写っているのがフデゴケです。 地形的に湿度が保たれるような場所にある墓地は、コケ観察にはなかなか良い場所です。 それぞれのお墓に入れられている土は、水持ちのいい土、水はけの良い土などいろいろで、それぞれに適したコケが育っています。 また、きちんと除草されますので、コケが他の植物に覆われることもありませんし、水も撒いてもらえます。
(2018.1.31. 堺市南区鉢ヶ峯寺)
2018-02-03
トゲトビムシ科の一種
石の上にいたトゲトビムシの一種、体表を覆う小さな鱗粉に光が反射して光っています。 上の写真では体を曲げていますが、体を伸ばした体長は 4.2mmほどです。(1月31日、堺市南区の法道寺で撮影)
トゲトビムシの名前は、腹面にある跳躍器(又状器)の茎節にトゲの列があるところからですので(こちら)、上の写真では確認できません。 トゲトビムシ科は、アヤトビムシ科(例えばアヤヒゲナガトビムシ)同様、長い触角を持っていることも特徴の1つです。
トゲトビムシの仲間は森や林の落ち葉の下で普通に見られ、日本では5属31種が知られています。 トビムシの中では比較的大きいものも多く・・・
以下は 2013.11.5.に金剛山で撮影し、Part1の2013.11.14.の記事にしていた写真です。
体長は6mmほどもあります。 脚の先は刺のようになっているようです。 眼斑は6個の小眼より成っています。
2018-02-02
ベニバナトキワマンサク
上は堺市南区の法道寺で撮ったベニバナトキワマンサク Loropetalum chinense var. rubra です。 植物全体に紅色の色素が多いのか、若い葉の色は赤紫色です。
上の写真でも、葉に多くの毛があることが、なんとなく分かりますが・・・
若い枝も葉も星状毛で覆われています。
果実も同様に星状毛で覆われています(上の写真)。 果実はとても硬いのですが・・・
果実は熟すと勢いよく裂け(上の写真)、種子を遠くに飛ばします。 このような種子散布の方法はマンサク科にはよく見られます。
上は4月下旬に別の場所で撮った花です。 1つの花の花弁は4枚ですが、花は集まって咲きますので、たくさんの細長い花弁があるように見えます。 この点はマンサクなどと同じです。
ちなみにベニバナトキワマンサクの属名は、「革ひも+花びら」の意味で、この細長い花弁に由来しています。
ベニバナトキワマンサクは、ごく薄い黄色の花を咲かせるトキワマンサクの変種です。 トキワマンサクは、1905年にランに付いて偶然に日本に持ち込まれ、当初は中国特産の樹木とされていましたが、1931年に伊勢神宮で自生していることが分かり、その後、静岡県湖西市や熊本県荒尾市でも自生地が見つかっています。
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