上の写真、フデゴケに囲まれて育つのはオニヤスデゴケ Frullania nepalensis でしょう。 神戸市の千苅浄水場の岩上です(2025.10.8.撮影)。
植物体は赤褐色で、新しく伸びた所だけ緑色が残っています。 上の写真のスケールは数字の単位がmmです。
上は腹面から撮っています。 背片は円頭で、上の写真では少し分かりにくいのですが、葉先は内曲しています。 腹片は帽状で、嘴は少し内曲し、嘴の先は丸くなっています。 腹葉は広卵形~円形で、茎の幅の3~3.5倍幅です。
上は背片です。 本種の背片は卵形で、背縁基部は舌状~円形に大きく膨らみ、耳状になっています(赤い円で囲った部分)。
上は腹葉です。 縁は幅狭く内曲し、先端は1/7~1/6まで2裂します。 基部は心形で両端は耳状に膨れます。 腹葉の基部を茎からきれいに外すのは難しく、破れてしまいがちですので、明瞭に耳状に膨れた所を赤い円で囲っておきました。
シコクヤスデゴケ F.valida は背片基部が耳状になるなど、本種によく似ていますが、腹葉の基部が耳状にならないことで区別できます。
上は背片の葉身細胞です。
◎ オニヤスデゴケはこちらにも載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿