2025-10-07

ムカシヒシャクゴケ

 この記事は、当初タマゴバヒシャクゴケ Scapania subnimbosa として載せていましたが、再検討の結果、ムカシヒシャクゴケ Scapania ornithopoides に変更します。 標本は奈良県の川上村で採集されたものを、9月23日のオカモス関西の顕微鏡観察会で分けていただいたものです。

 大形のヒシャクゴケで、上の写真の長い方の長さは 12.5cmありますが、長いものでは7cmに達するものもあるようです。

 上は少し乾いてきており、特に腹片は縁が反曲してきています。 上の写真で、腹片の長さは約 2.5㎜、背片の長さは約 1.5㎜です。

 上は腹片です。 腹片は卵形~倒卵形で、縁は密に細長い歯があります。 緑色の四角で囲った所はキールかと思ったのですが、複数の葉を見ると、そうではなさそうです。
 下は上の赤い四角で囲った所の拡大です。

 上は葉腋にある鱗片状の毛葉です。 腹片を茎から取る時に、いっしょに取れました。 毛葉の縁には長毛があります。

 上は背片です。 基部の歯は長毛状になります(黄色の矢印)。 緑色の四角で囲った所は腹片と重なり、少し分かりにくくなっていますが、キールはどこにもありません。

 歯の先端は狭三角形の細胞からなっています(上の写真)。

 上は背片の先端近くの葉身細胞で、大きなトリゴンがあります。 なお、葉の基部では細胞は大きくなり、トリゴンは小さくなります。

 上は腹片基部の葉身細胞です。 トリゴンはほとんど無くなり、ベルカが見られました。

◎ ムカシヒシャクゴケはこちらにも載せています。

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