クヌギの葉にたくさんついていた赤い虫こぶ(2024.7.17. 兵庫県西宮市で撮影)、クヌキハマルタマフシという名がつけられています。 長い名前ですが、ふつう虫こぶの名前は、
植物の名前+作られる場所+虫こぶの形状+「フシ(附子:こぶのこと)」
というふうにつけられています。 この場合も、「クヌギ(など)の葉に作られる丸く玉のような附子」という意味を持った名前です。
作ったのはクヌキハマルタマバチ Aphelonyx acutissimae です。 このハチはクヌギの葉に1つずつ産卵し、成虫が卵と共に葉に注入する物質の作用なのか、幼虫が出す物質の作用なのかは知りませんが、とにかく何らかの物質の作用でクヌギの葉の組織が増殖・肥大し、ハチの幼虫を包み込むような虫こぶとなります。 ハチの幼虫は“部屋付き食べ物付きの独身生活”を送ることができるのですが、虫こぶの外から産卵管を刺してこのハチに寄生するハチや同居するハチもいるようです。
クヌキハマルタマバチは、単性世代(雌だけが存在し、単為生殖を行う世代)と両性世代(雌と雄が存在し、有性生殖を行う世代)を交互に繰り返します。 どちらの世代の幼虫も虫こぶ暮らしをするのですが、虫こぶの形態は違っています。 写真の虫こぶは単性世代が作ったもので、この虫こぶからは、まもなくオスかメスが出てくるはずです。 この雌雄が交尾し産卵してできる虫こぶは、クヌギハナコケタマフシと呼ばれています。
2024-07-19
クヌギハマルタマフシ
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