2014-09-04

甘露に集まるホオナガスズメバチの一種 Dolichovespula maculata

 カナダで撮ってきた写真を載せ始めています。 原則は「そよかぜ日記」と「そよ風に乗って」に載せますが、今回は大きな写真をたくさん載せたかったので、こちらにしました。 なお、「そよかぜ日記」や「そよ風に乗って」に載せた日は、こちらのブログは原則お休みにします。



 現地の英語では Bald-Faced Hornet と呼ばれている蜂がハンノキの仲間の葉のあちこちにたくさんいました。 「 bald-faced 」とは、顔面に白斑のある動物の顔を言うようで、「 Hornet 」はスズメバチのことです。 帰国してから調べると、この蜂はスズメバチ科ホオナガスズメバチ属の Dolichovespula maculata のようです。 和名は無いと思いますが、勝手につけるとすれば、オモジロホオナガスズメバチ(面白頬長雀蜂)といったところでしょうか。
 近づくとたくさん飛び立ちますが、しばらくすると葉上に降りてきます。 最初は何をしているのか分からなかったのですが、よく見ると、葉を舐めているようです。




 どうやら葉の上に甘露のようなものが落ちているようで、枝には、この甘露を出していると思われる、ワックスをまとったカメムシ目の幼虫がいました(下の写真)。



 ワックスをまとった虫のいた木は池の縁に生えていたのですが、対岸から見ると、水面はこの虫が落としたワックスで白くなっていました。


 狩り蜂がたくさん集まってきて甘露を舐めているのは日本では見た事がありませんし、これだけたくさんの蜂を集めるだけの甘露を出し、水面を白く覆い尽くすほどのワックスを出すカメムシ目の幼虫も、日本では見た事がありません。

(2014.8.28. モントリオール植物園)

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