木の太い枝についていた写真のコケは、タチヤナギゴケ
Orthoamblystegium spurio-subtile でしょう。 本州と四国に分布し、本州では日本海側に多いことが知られています。 写真のコケも、京都府と福井県の県境近くのものです。
茎は糸状で、基物上を長く這い(上の写真では見えていません)、そこから長さ数mmの枝を出し、長さ 0.5~0.7mmの披針形の枝葉を密につけています。 蒴は直立し、蒴柄の長さは上の写真では8~9mm、平凡社の図鑑では3~10mmとなっています。
上の3枚は枝葉で、3枚目は深度合成しています。
上は葉の基部近くですが、中肋と葉縁にピントが合っています。 これは下部の葉縁が軽く反曲しているためです。
上は葉の背面を見ていて、右上が葉先方向です。 背面であることを確実にするために枝についたまま見ていて、下にも葉があって透明感がありませんが、細胞の背面上端に小さな突起があることが分かります。
蒴歯は、上の写真では1列で16本のように見えますが、痕跡的な内蒴歯が外蒴歯に付着している場合もあるようです。
外蒴歯は小さいパピラで覆われています(上の写真)。
(2019.5.26.)
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