2019-11-25

オオミカンムリゴケ



 写真は田にあったオオミカンムリゴケ Micromitrium megalosporum です。 配偶体はかなり弱ってしまっている時期のようです。 蒴は橙色ですが、これで胞子は成熟しているようです。 これも笠井氏の案内で撮影できたコケです。


 上の写真の右側のスケールは、端から端までで1mm、最小目盛が 10μmです。


 葉は中肋を欠いています(上の写真)。



 胞子を蒴の外に出し、蒴壁を観察すると、上半分にはあちこちに気孔が見られます(上の写真)。 上の写真で、ゴミのように細胞を隠しているのは、ピントの合っていない残っていた胞子です。


 上は胞子で、表面にはパピラがあり、同属のカンムリゴケやオースチンカンムリゴケに比較するとずっと大きな胞子です。 和名の「オオミ」は「大実」だと思いますが、この「実」は、種小名からして、目立つ色の蒴ではなく、この大きな胞子のことでしょう。

(2019.11.21. 滋賀県高島市)

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