2024-05-24

コネジレゴケ

 写真はコネジレゴケ Tortella japonica だと思います。 岩上にありました。 茎が短く、他の多くのコケが混じっていて分かりにくいのですが、狭披針形の葉が本種の葉です。 蒴の蓋には長い嘴があり、その上をさらに長い帽が覆っています。

 1mm方眼紙に置いてみました(上の写真)。 蒴柄は2~2.8cmほどの長さがありますが、茎の長さは5mmもありません。

 葉は乾くと上のように縮れます。

 茎の下部の葉は短く、上部には長い葉がついていました。 上は葉の全体を視野に入れるために短めの葉を撮っています。 長い葉は3mmほどでした。
 葉は鋭頭で全縁、葉の下部にある大形で透明な細胞群は葉縁に沿ってせり上がっています。 葉身の上~中部の細胞は多くのパピラがあるため、形が分からなくなっています。

 上は長めの葉の下部で、少し茎の組織もついています。 葉の基部は鞘状にはなっていません。 透明な細胞群と緑色の細胞群とはV字形の境界をなしています。

 上は葉先です。 葉身細胞にはパピラがあり、中肋はやや突出し、突出部は平滑な短尖となっています。

 葉身上~中部の細胞は幅約5μmで、多くのパピラがあります(上の写真)。

 上は茎の断面で、中心束があります。

(2024.5.22. 京都府南丹市 美山)

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