上の写真、いろいろなコケに混じって、緑の濃い単子葉植物の葉のように見えるのが、カシミールクマノゴケ
Theriotia kashimirensis です。 同属の
クマノゴケはいつも水のかかるような所に生えているのですが、空中湿度は高そうでも、渓流からは少し離れていて水はかからない岩の上にありました。
上の左右は同じカシミールクマノゴケで、湿った時(左)と乾いた時(右)の写真を連結したものです。 クマノゴケの葉は乾いてもあまり縮れませんが、カシミールクマノゴケの葉は乾くと上のように強く巻縮します。
上は葉の一部で、中肋の部分は少し白っぽくなっています。 しかし通常の顕微鏡観察では、中肋は上のように不明瞭なので、コンペンセータ(検板)に鋭敏色板(λ=530)を使った偏光顕微鏡で、葉の先の部分と基部を撮ったのが下です。
中肋は太いのですが、葉身部は葉の先近くでも見られます。
(2017.3.26. 徳島県海陽町 轟九十九滝)
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