上は3月26日に高槻市の「あくあぴあ芥川」で開催されたコケ観察会で撮った写真です。 左下にはワラジムシの仲間(オカダンゴムシ?)が写っているので、おおよその大きさは分かると思います。
まだほとんどの蒴は若くて帽があり、この状態での同定は難しいので、参加の皆さんにはコゴケの一種(Weissia sp.)としておきました。 少し持ち帰り育てていたところ、今日(4月14日)蓋が取れて胞子を出している蒴をみつけ、調べ直してみたところ、平凡社の検索表に従えば、ホソバトジクチゴケ Weissia edentula のようです。
胞子体には長い蒴柄があり、葉は狭披針形で鋭頭です。 下は上の一部の拡大ですが・・・
葉の中上部の縁は内曲しています。
葉は乾くと上の写真のように縮れます。
中肋は葉の基部で葉の幅の1/5ほど、葉の基部の細胞は大きく透明です(上の写真)。
葉身細胞はマミラ状で、数個のパピラがあります(上の写真)。
上は帽の取れた蒴ですが、蓋には長い角があります。
上は蓋の取れた蒴(左)と帽のある蒴(右)です。 蓋の取れた蒴を見ると、蒴歯は無いようです。
上の2枚は、蒴口付近を、上は蒴の外側から、下は蒴の内側から撮った顕微鏡写真です。 口環はありますが、やはり蒴歯はありません。
上は胞子です。 原糸体を伸ばしはじめている胞子が1つありました。
◎ こちらには、上より2週間ほど早く、まだ蒴が緑色の時期の本種を載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿