写真は大阪市福島区にある阪神電車野田駅前で撮った野田藤です(撮影:2023.4.16.)。 野田藤は昔からその美しさで知られていました。 室町幕府二代将軍・足利義詮(よしあきら)が
むらさきの雲とやいはむ藤の花 野にも山にもはいぞかかれる
と詠んだ歌は、発祥の地と言われる春日社(福島区玉川2丁目)の碑に刻まれています。
その後も多くの歌に詠まれ、豊臣秀吉も見物に訪れた記録もあり、「野田の藤」は江戸時代には「吉野の桜」「高雄の紅葉」とともに三大名所と言われていましたが、第二次世界大戦の空襲で春日神社は壊滅的に破壊され、わずかに残った藤の古木も、一時は公害などで枯死寸前にまで追いやられました。 しかしその後の多くの人たちの尽力により、福島区内各所を中心に、あちこちで野田藤が育てられるようになり、今では「のだふじ巡り」のパンフレットまで作られています。
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