写真はベトナムムチゴケ Bazzania vietnamica だと思います。 屋久島の標高1030m付近の樹幹についていました。 Bazzania vietnamica は、古木(2021)により蘚苔類研究12(8)で日本新産として報告されたコケです。
上の写真では葉に細い線がたくさん入っていますが、たぶん菌糸だと思います。 茎も葉も、ほとんどの所で菌糸が見られました。
葉の背縁基部は耳たぶ状になっています(上の写真の赤い円)。 腹縁基部(上の青い円)も耳たぶ状になっているのですが、どうしてもうまく葉を取り出せなくて欠けていますので、下に茎についている葉の写真を載せておきます。
葉の腹縁基部が耳たぶ状になっているのは、角度によって見え方が違ってきますが、水色の円の所が一番分かり易いと思います。 なお、上の写真は腹葉を取り去って撮っています。
上も分かりにくい写真になってしまいましたが、葉と腹葉は合着していないことを示そうとした写真です。
上は腹葉の腹面です。 基部と葉縁にピントが合っていることからわかるように、基部は外側に大きく膨れ、葉縁は外曲しています。 腹葉の先端は円鋸歯状で、葉縁基部は耳たぶ状になっているのですが、写真下側の葉縁基部は欠けています。
上は葉身細胞です。 葉の細胞と腹葉の細胞とに違いは見られませんでした。 トリゴンは大きく、油体は均一です。
◎ ベトナムムチゴケはこちらにも載せています。
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