樹液が保水能力を高めているのか、単に水が溜まりやすい場所なのか、樹幹に小さな葉の密なコケ群落がありました。
葉は卵形で非対称、やや扁平につき、長さは1mm未満です。
葉の上部には細かい歯があります。 中肋は短く2叉している葉もありましたが、多くは不明でした。
上は葉身細胞で、長さは 90~110μmです。
上の写真の中央には、たくさんの棒状の無性芽が写っています。
上は無性芽をつけた枝ですが、これを見ると無性芽は枝由来のように思えます。
以上が観察結果ですが、葉の大きさや形から、ヒダハイチイゴケだと思っていたのですが、葉身細胞の長さからはアカイチイゴケのように思えます。 また無性芽は両種の中間的な形をしています。 どちらか迷ったのですが、線形の細胞の長さは変化しやすいように思いますので、ヒダハイチイゴケ Pseudotaxiphyllum densum としておきたいと思います。
(2023.3.11. 屋久島)
◎ ヒダハイチイゴケはこちらにも載せています。
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