上はロゼットツボミゴケ Solenostoma rosulans でしょう。 近畿地方以西の本州と九州の低地の、やや湿りがちの所に生育するのだと思っています。
平凡社の図鑑では、ツボミゴケ科のツボミゴケとして載せられています。 和名が変更されたのは、「ツボミゴケ」は科名にも属名にもあり、種名と区別がつかず、混乱を避けるためだと思います。 新しい和名の「ロゼット」は種小名に由来し、種小名はバラ(Rosa)またはロゼット(rosette)に由来するのでしょう。 「ロゼット」はバラの花冠状の配列をいい、植物では葉などが短い茎から水平に八方に出ることをいうのですが、たしかに上の写真の葉は、この仲間の他種に比して横に近い斜めについています。
葉は斜めに開出し、重なっています。
葉は円形、円頭で全縁です(上の写真)。 長さは平凡社では 1.4~2㎜となっています。
葉身細胞は薄壁で大きなトリゴンがあります(上の写真)。 油体は多く(平凡社では各細胞に2~10個)、球形~楕円体で、微粒の集合です。
仮根は紫色で、束になり、茎を流下しています(上の写真)。
(2025.4.19. 京都市右京区 標高約500m)
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