2025-04-28

ミドリゼニゴケの蒴

 朽木上にミドリゼニゴケ Aneura pinguis が育っていました(上の写真:2025.4.5. 京都市の京北上弓削町にて撮影)。 若い胞子体をつけていたので(上の写真の黄色の円内)、持ち帰って育てていたところ・・・

 4月26日に蒴が開裂しました。 飛散した胞子や弾糸が隣の若い胞子体にたくさんくっついています。
 蒴は、多くのタイ類同様、4裂しています。

 上は開裂した蒴です。 スジゴケ科の蒴の各裂片の先端には長い弾糸柄があります。

 上は弾糸柄です。 弾糸柄の上半部には、まだたくさんの弾糸が残っていました。

 上は胞子と弾糸ですが、左上のように弾糸になりきれていない細胞も散見されました。 このような細胞が散見されるのは、ミドリゼニゴケの性質なのか、栽培下の条件による異常なのかは分かりませんが、弾糸のでき方を示してくれ、おもしろいと思いました。

 上は開裂した蒴の裂片の内面を撮った写真です。 構成している細胞には、弾糸にも似た細胞壁の肥厚が見られます。

 上は開裂した蒴の中央です。 この細胞の糸状に伸びているようにみえる細胞壁の肥厚も弾糸と関係あるのかもしれません。

◎ ミドリゼニゴケの葉状体については、こちらに載せています。

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