写真はヒメクサリゴケ Cololejeunea longifolia でしょう。 10月8日のオカモス関西の観察会で、千苅浄水場の岩上に育っていました。
ルーペで上のようなコケを見た場合、Drepanolejeunea(サンカクゴケ属)の可能性もあるのですが、顕微鏡で観察したところ腹葉は無く、Cololejeunea(ヒメクサリゴケ属)であることが分かりました。
顕微鏡で観察すると(上の写真)、ゴミも多いのですが、円い無性芽がたくさんついています。
上は葉についている無性芽です。 無性芽は1細胞層の円盤状で、3カ所から上下に角のような突起があるのですが、無性芽はいろんな方向を向いているので、分かりにくいですね。
上の写真、右上の無性芽はほぼ真横から見ていますので、“角”の様子がよく分かります。
上は葉から離れて散らばっていた無性芽です。 無性芽の直径は、上の写真では 65~95μm、平凡社では 80~150μmとなっています。
上の2枚は葉です。 背片は長楕円形で、腹片の第1歯は2細胞からなり、第2歯も明瞭です。
葉身細胞は薄壁で、トリゴンは小さく、中間肥厚しています(上の写真)。
◎ ヒメクサリゴケはこちらやこちらにも載せています。 また、上のような無性芽は本種の仲間数種に見られるようで、こちらに載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿