アオキの葉上を撮った上の写真、白い線はクモの糸、小さな葉はカビゴケですが、少し大きな細長い葉はヒメクサリゴケ Cololejeunea longifolia でしょう。 種小名のとおり細長い葉です。
背片は長楕円形で、長さは幅の3倍ほどあります。 腹片は背片の1/2近い長さです。
腹片の第1歯は2細胞、第2歯は山形でした。 葉身細胞の壁には中間肥厚が見られます。 分かり易い所を赤い円で囲みました。
葉身細胞(上の写真)は薄壁で、トリゴンはほとんどありません。 倍率を上げると中間肥厚は分かりにくくなります。
油体は小粒の集合です。
上は枝先で、下は上の赤い四角で囲った部分の拡大です。
葉の下に透けて見える柄のあるAは造精器でしょう。 Bにも何かあるのですが、はっきりしないので、邪魔をしている葉を取り除いたのが下です。 Bは・・・
Bは造卵器でした。 つまり本種は雌雄同株です。 なお、上の写真で、造精器の柄は葉を取り去る過程でなくなってしまいました。
(2022.5.17. 和歌山県橋本市 根古谷)
◎ ヒメクサリゴケはこちらにも載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿