2016-07-09

倒木更新

 ここで使う写真はカナダで撮ったものですが、書いてある内容は日本でも同じことですので、「そよ風に乗って」ではなく、こちらに書くことにします。

 動物では体内の古い細胞は分解され、新しい細胞に置き換えられます。 ところが樹木では、葉は新しい葉に置き換えられますが、葉を支える枝や幹では、古い細胞は死んでもそのままにされ、新しい細胞をその外側に付け加えていきます。 つまり木が生き続けるには太り続け伸び続けなければなりません。 しかし葉を支える枝や幹の細胞は、光合成つまり生産は行わず、呼吸つまり消費のみを行う細胞です。 したがって、長年生き続けている木は次第に消費が増え、生産と消費のバランスが崩れて生きていくことができなくなります。 つまり木にも寿命があります。


 弱って根の勢いが衰えた木は倒れます。 倒れた木は腐ります。 朽木はスカスカになり保水力が高まります。 その上にコケが生えればさらに保水力は高まります。 そして上を見上げれば、その木が葉を茂らせていた所は大きく開いていて、陽光が差し込みます。 陽の当たる保水力のある場所は植物が育つのに適した場所になります。 そこに落ちる種子は、極相林(ここでは「落ち着いた林」と理解してください)であれば、倒れた木と同種の種子である確率もかなり高くなるでしょう。 また朽木に生えるコケは落ちてきた種子を保持することにも役立ちます。
 つまり倒れた木は同種の幼木が育つ絶好の場所となります。 このようにして林は世代交代しながらも極相林を維持していくことができます。 このように倒木が林を更新していく現象を「倒木更新」と呼んでいます。


ウスベニギセル


 写真はキセルガイ科のウスベニギセル Tyrannophaedusa aurantiaca です。朽木を裏返すとくっついていました。

(2016.6.26. 堺自然ふれあいの森)

2016-07-08

チャボスギゴケ


 写真はチャボスギゴケ Pogonatum otaruense です。


 葉は乾くと縮れます。


 湿ると上のようになります。 葉が茎の上部に集まってつくような傾向は見られません。


 平凡社の図鑑では、チャボスギゴケの葉の長さは2~6mmとあります。 上の写真の葉はほぼ 4.5mmで、合致します。 葉の縁には鋸歯があります。


 上は葉の断面です。 薄板の並び方は少し“お行儀”が悪いように見えますが、その理由は・・・


 上は葉の断面の中央部を大きく撮った写真です。 中央やや右上が分かり易いのですが、薄板の端細胞が2叉しています。 この細胞が隣と不規則に重なりあったりしています。


(2016.6.15. 大阪府豊能町 初谷)

こちらには蒴をつけたチャボスギゴケを載せています。



ブログのアドレス変更について

 このブログのアドレスを変更しました。

  旧アドレス:http://soyokaze2jp.blogspot.jp/
  新アドレス:https://soyokaze2jp.blogspot.jp/

 旧アドレスにアクセスしていただいても、自動的に新アドレスにリダイレクトされますので、「お気に入り」に登録していただいている方にも特に何もしていただく必要は無いのですが、細かい所まで気がつく人がいて、「アレッ!? 偽サイトに誘導されてる!?」なんて思う人がいないとも限りませんので、いちおうお知らせしておきます。
 変更した理由については、私もよく分からないのですが、googleさんによれば、こうすることで暗号化された接続でブログを閲覧していただけるようになるとのことです。 つまり、(コメントを送っていただく際などの?)第3者からの盗聴を防いだり、なりすましを防ぐなどでWebサイトの信頼性が高まるようです。
 このような HTTP から HTTPS への変更を SSL( Secure Sockets Layer )化 と言い、Webサイト全体HTTPS化(常時SSL)は大きな流れとして、これからどんどん進んでいくだろうということです。

2016-07-07

ヤマナメクジ


 写真は幼いヤマナメクジ Incilaria fruhstorferi (ナメクジ科)です。 体の色は灰褐色から黒褐色まで変異があり、大きくなれば体長は 20cmにもなります。 上の写真は白っぽい個体で不明瞭ですが、体の両側に縦帯(注)があります。
 (注) 動物の縦・横は、(実際は不可能であったとしても)直立させて頭を上にした時の縦・横です。


 ナメクジ科では、コウラナメクジ科などと異なり、殻は完全に失われています。

(2016.6.24.堺自然ふれあいの森)