2014-07-31

テングノメシガイ


 写真は子嚢菌門チャワンタケ亜門のテングノメシガイの仲間の子実体で、高さは2~3cmほどです。 この仲間は外見的によく似た種類が多く、肉眼での同定は困難です。
 子実体のつくりは、柄の先に扁平な子嚢盤があり、ここに子嚢果( 胞子を形成する器官 )が密に埋まっています。 子実体全体は剛毛で覆われています。


 ところでこの名前、「テング」は「不思議なもの」という意味を含んでの名称でしょうが、「メシガイ」って何か分かりますか? きっとすぐ分かる人も少なくないと思うのですが、少なくとも大阪に住む私の近くでは聞かない言葉です。
 「メシガイ」を漢字で書けば「飯匙」で、これを「いがい」または「いいがい」と読む地方も多いようですが、ご飯をお茶碗に盛る時に使うもので、私の周辺(大阪)では「杓子(しゃもじ)」と呼んでいます。
 このあたりの言葉は地方によって異なっているようで、東北地方(全体かどうかは分かりませんが)では、「しゃもじ」は味噌汁を椀に入れる時に使うもの(大阪では「おたま」)で、ご飯を盛る道具は「ヘラ」と言うんだと聞いたことがあります。

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