2014-11-02

クランベリー、アクシバ

 先日大阪駅に出かけたついでに、「天空の農園」を覗いてきました。 「天空の農園」への通路は、いろんな植物で壁面緑化がなされている( ネームプレートはありません )のですが、その中にクランベリーと思われる植物がありました(下の写真)。

オオミノツルコケモモ

 クランベリー( Cranberry )とは鶴( Crane )の果実( Berry )という意味で、果実を鶴が好むからとも、蕾の付き方が鶴の顔に似ているからとも言われていますが、分類学的にはツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の植物を指しています。 具体的には、狭義には北半球の寒冷地に分布する Oxycoccos節のツルコケモモ、ヒメツルコケモモ、オオミノツルコケモモを指し、ジャムやジュースの材料にされているのは、主にオオミノツルコケモモのようです。 酸味がたいへん強く、生食には向かないとされています。

ケアクシバ

 アクシバは、Oxycoccoides節で、分布も少し南に下がって日本を含む東アジアや北米アパラチア山脈南部の高地となりますが、スノキ属ツルコケモモ亜属であることには変わりなく、分類学的にはクランベリーの一種と言って良い植物です。
 アクシバの花は前に載せました(こちら)が、改めて果実の味を確かめたくて、岩湧山に行ってきました。


 アクシバの果実は径が5mmほどと、上記のオオミノツルコケモモと比較してもとても小さいのですが、食べてみました。 そんなに酸っぱくなく、とても細かい種子のシャリシャリ感もなかなかのものです。
 アクシバの果実は生食可能のようです。 小さすぎて1つずつつまんで食べるには面倒すぎますが・・・。


 以上、アクシバと書いてきましたが、もっときっちりと変種レベルで区別すると、上に載せた写真は、若い枝に条をなす短毛が認められるケアクシバで、中部地方以西に分布します。 東日本に分布するアクシバには毛がありません。

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