上はスギの根元に群生しているヒロハヒノキゴケ Pyrrhobryum spiniforme var. badakense です。 右上にスギの枯枝が写っていますので、おおよその大きさは分かるでしょう。
この群落と接するように地面にはヒノキゴケが群生していて、両者を比較すると大きさが明瞭に異なり、ヒロハヒノキゴケの方が小さいのですが、単独の写真ではヒノキゴケとの区別は難しいですね。 ただ、小さい分、胞子体がヒノキゴケよりも飛び出しているように思います。
ヒノキゴケとの違いは、胞子体のついている位置を見れば明らかで、ヒノキゴケの胞子体は茎の途中につくのに対し、ヒロハヒノキゴケの胞子体は茎の基部につきます。
ヒロハヒノキゴケは、琉球など世界の亜熱帯~熱帯に分布するハリヒノキゴケの変種とされています。 上はヒロハヒノキゴケの雌苞葉を撮ったものですが、ハリヒノキゴケの苞葉は1mmあまりであるのに対し、ヒロハヒノキゴケの苞葉は4mm以上あります。
(2017.3.26. 徳島県海陽町 轟九十九滝)
◎ こちらでは本種の配偶体をもう少し詳しく観察しています。
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