上はトサハネゴケ
Plagiochila fruticosa です。 渓谷脇の湿った岩上に生育していました。
多くの枝は上のように左右に出ていますが・・・
上の写真は腹面を斜め上から撮っています。 一部の枝は腹面からムチゴケ型分枝をし、その枝(上の写真では左上に伸びている枝)は鞭枝となっています。 下はその分枝している部分の拡大です。
平凡社の図鑑のハネゴケ科の検索表は、この鞭枝の有無からはじまっています。 このような鞭枝を持つハネゴケ科は3種に限られるのですが、トサハネゴケでこのような分枝の個所は稀で、見逃せば検索表の別の分岐に入ってしまいます。
上は枝の先を撮っていますので葉は下に行くほど大きくなっています。 植物体全体を見た場合、大きな葉は1~1.5mmほどになります。 葉の腹縁にも歯が存在しますが、内曲しているために縁と重なり、分かりづらくなっています。
上の赤い円で囲ったものが腹葉です。 腹葉は小さく、不規則に裂けています。
上は葉身細胞です。 油体は球形~米粒形で、小粒の集合です。
(2017.3.26. 徳島県海陽町 轟九十九滝)
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