蘚苔類は独立栄養植物です。 光合成により自身で生活活動に必要なエネルギー源を作りださないと生きていけません。
光合成に必要なものは、水と二酸化炭素と光です。 二酸化炭素は空気中にあるものですし、水についても、種類にもよりますが、多くの蘚苔類は乾燥すると休眠し、水があると体の表面全体からすばやく吸水する体のつくりになっていて、乾燥に対して抵抗性があります。
しかし、一般に蘚苔類は背の低い植物ですので、何かに上を覆われて光が不足すると生きていけません。 蘚苔類が育つことができる場所の条件として重要なのは、他の植物や枯葉などに上を覆われないことだと言えそうです。 実際に蘚苔類は岩の上や樹木の幹など他の植物が根を張りにくい場所や、落ち葉に覆われない急斜面などでよく見られます。
上の写真の地雄央から下にかけて写っている緑色の部分は昨日載せたツクシウロコゴケ Heteroscyphus planus です。 こんなオーバーハングした斜面の奥に育っていました。
上はタマゴケ Bartramia pomiformis です。 写真の斜面は急ですが、土は肥えていて草本やシダなどが良く育っています。 そんな場所で、このタマゴケは小さな洞を選んだようで、逆さまに育っていました。
ここなら上を覆われる可能性は低いでしょう。
(2.18.2.28. 堺自然ふれあいの森)
0 件のコメント:
コメントを投稿