2018-03-13

カタシロゴケ


 スギの大木の根元、2種類(以上)のコケが混じって育っていることは色の違いではっきり分かります。


 上は2種の境目付近です。 色の薄い方はホソバオキナゴケでしょうが、色の濃い方は・・・


 上の写真では葉の長さは長いもので6mmほどに見えますが、葉の基部の茎を抱いている部分もかなりの長さがあります。


 中肋は強壮で葉先近くに達しています。 葉の基部の中肋の左右には葉緑体を持たない細胞が並んでいて、この部分が茎を抱いている部分です。
 これほど細長い葉が反ってしまうと、なかなか背面または腹面を真上にしたプレパラートが作れません。 やっとできたと思ったら、破れていました。 このあたりで妥協せざるを得ません。


 上は横から肩の部分を撮っています。 肩には小さな葉が並んでいます。




 葉の上部は葉縁に双歯があり、中肋の背面にも歯があります。
 上の3枚は同じ所を少しずつピントをずらして撮っています。 このような所を深度合成すると、よけいに訳が分からなくなります。


 上は葉身細胞で、写真の下には中肋が少し写っています。 葉身細胞は矩形で、長さは8~10μmです。


 上は腹面から中肋付近を撮ったもので、右上が葉先の方向です。 中肋の側面にピントを合わせていますので、中肋の表面にある細胞を横から見ていることになります。 細胞の上端に丸みを帯びたパピラが存在します。

 以上の観察結果から、このコケはカタシロゴケ Syrrhopodon japonicus でしょう。 前に載せたものは葉先に無性芽がたくさんついていたのですが、今回のものは無性芽が少なく、葉先にひっかかっているゴミのようにも見えるものばかりでしたので、上では取り上げませんでした。

(2018.3.4. 河内長野市 岩湧山 標高 500m付近)

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