湿った所にある転石上にツクシホウオウゴケ Fissidens bryoides var. lateralis が育っていました。
葉を含めた茎の長さは、上の写真で約5㎜、平凡社では3~12㎜となっています。 また、茎の上部の葉の長さは、上の写真で約2㎜、平凡社では 1.4~2.4㎜となっています。
上の写真で、楕円で囲ったAは側生する雌花序で、この花序につく小さな葉が少し見えています。 よく見ると、このような小さな葉はBの楕円の中にも見られます。 観察した結果は、Bは雄花序でした。
Aの雌花序を取り出してみました(上の写真)。 雌の花序には普通葉よりずっと小さな葉がついています。
蒴はほぼ相称です。 蒴柄は上の写真で約2.5㎜、平凡社では0.8~2.5㎜となっていますから、本種としてはこれで大きな胞子体ということになるのでしょう。
Bの雄花序も取り出してみました(上の写真)。 下は上の赤い四角で囲った部分の拡大です。
精子を正し終えて空になった造精器がたくさんあります。
上は普通葉の葉先付近で、葉先は鋭頭です。 舷は全周にあり、中肋は葉先に達し、舷と合流しています。
上は背翼の細胞です。
(2024.12.11. 京都市 貴船)
◎ こちらには上より茎が長く伸びたツクシホウオウゴケを載せています。 また、上とほぼ同じ場所で7年前に撮った様子をこちらに載せておきます。
0 件のコメント:
コメントを投稿