湿岩上でマイマイツボミゴケ Solenostoma torticalyx がたくさん胞子体をつけていました(上の写真)。 胞子体に栄養を取られたためか、時期的なものか、あまり緑色は残っていません。 なお、上の写真で混生しているのはホソエヘチマゴケだと思います。
最初の写真では茎の上部しか見えていませんが、茎は斜上~直立しています。 花被は紡錘形でひだがあり、上部はねじれています。
葉は茎に斜めについてゆるく重なっています。 茎は葉を含めて幅 1.5㎜以上あります。 仮根は少なく、束になって茎に沿って流下する様子は見られません。
上は胞子体を包み込んだ花被の縦断面で、ペリギニウムが発達しています。 緑色の円内で花被と最内側の雌苞葉が分かれていて、造卵器の位置はこれより明瞭に下に位置します。
葉は円形で、全縁、円頭です(上の2枚の写真)。 葉縁の細胞が他の細胞より厚壁になることはありません。
上は葉身細胞です。 薄膜でトリゴンは小さく、油体は各細胞に0~3個、楕円形でブドウ房状です。
仮根は赤紫色です(上の写真)。
上は胞子と弾糸です。
(2025.4.5. 京都府南丹市美山町 標高約500m)
◎ マイマイツボミゴケはこちらにも載せています。