上は上から水が滴り落ちている所に転がっていた緑色がかった石の表面を拡大したものです。 たくさんのコケが這っていて、少し種類の違うコケも混じっていますが、大部分はマツバウロコゴケ科のチャボマツバウロコゴケ( Blepharostoma minus )です。 和名は「小さな(=チャボ)松葉のような葉を持つウロコゴケの仲間」といった意味でしょう。
上の写真は、10mm×7.5mm( cm じゃありません )になるようにトリミングしましたので、1枚の葉の長さは、長いもので 0.2mmほどです。
下はこれをもう少し拡大したものです。
ウロコゴケの仲間ですから、葉は茎の左と右につく側葉と、地面側に付く腹葉からなるはずです。 1枚の側葉は3深裂していますが、裂片が縦に重なっている場合は3つの裂片を確認するのが難しくなっています。 また、その下に位置する腹葉は、上からでは確認が難しいですね。 かと言って、この大きさのものを石から剥がし、裏向けて確認する技術は私にはありません。
下はさらに拡大したものです。 見難いのですが、裂片には節があり、1つの節が1つの細胞に相当します。
(2015.5.20. 東近江市 猪子山公園)
◎ こちらでは本種を顕微鏡で観察しています。