2015-03-22

カツラの花

 3月20日、特別展内覧会のついでに立ち寄った長居植物園で、カツラの花が咲いていました。 カツラは風媒花ですから、虫を呼ぶ目立つ花ではなく、注意しないと見過ごしてしまいそうになる花ですが、メシベも花粉を出す前のオシベも、なかなか美しい色をしています。



 カツラは雌雄異株です。 雌株の花(雌花)は、上の写真のように、数本のメシベを苞の間から出しているだけで、花弁やオシベはありません。
 このメシベは1つの心皮から成り、熟すと下のような袋果になります。



 上は1月中旬に撮ったものですが、昨年の花からできた袋果は腹面で2裂し、種子がこぼれていました。

 下はカツラの雄花です。


 カツラの雄花は苞葉からオシベが出ているだけです。 上の写真では、右の雄花はまだ花粉を出しておらず、葯の赤い色が美しいのですが、左下の雄花は葯が開裂して花粉を出し、赤い色は消えてしまっています。 もう少し早い時期の雄株で、赤い雄花がたくさんついていると、木全体が赤く染まったように見えます(こちら)。
 カツラの本来の分布はもう少し平均気温の低い所で、大阪の平野部の公園などに植えられているカツラでは、少し季節の進行が早いようです。 上の写真でも雄花の間に少し新葉が見えていますが、大阪の平野部では4月上旬には美しい新緑の時期が始まります(下の写真)。



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