2月中旬にはまだ細かったタマゴケの蒴(
こちら)は、もう丸くなっています(いちばん下の写真)。 しかし写真のタマゴケでは、丸い蒴は見当たらず、代って白っぽい細長いものがたくさんついています。
この白っぽい細長いものは、タマゴケの胞子体が
Eocronartium muscicola という担子菌に侵された姿です。 コケは抗菌性が高いのですが、そのコケにも寄生する菌がいるわけです。
この菌は様々なコケに寄生するのですが
(注1)、よく見つかるのはタマゴケに寄生しているケースであるため、タマゴケ寄生菌と呼ばれています。 この菌はコケの造卵器に寄生し、胞子体が生長するのと同様に、配偶体から養分をもらって育ちます。
下は同じ日に撮った、寄生されていないタマゴケです。
(注1) Boehm & McLaughlin (1987)では 21種ですが、もっと増えるでしょう。
(2016.3.9. 京都市 菩提道)
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