写真はミズシダゴケ
Cratoneuron filicinum です。 湧水でいつも水があるような浅い水たまりに育っていました。 蒴は稀なようです。
名前は分かったような分からないような・・・。 和名のミズ(水)は分かりますし、シダは種小名から来ていると思うのですが、どこかシダのある種に似ているのでしょうか。 「ミズシダ」はミズワラビの別名として使われることもありますが、
ミズワラビとはとても似ているとは思えません。
這った茎は立ち上がり、不規則に長さの不揃いな枝を出しています。
写真の群落では高さは数cmのものばかりでしたが、長さが10cmに達するものもあるようです。
上は茎の拡大です。 茎には、茎葉以外に、小さな葉状の毛葉がたくさんついています。
上は茎葉です。 葉先は鋭頭で、弱く鎌形に曲がっています。 中肋は葉先近くに届いています。 葉の基部は広く茎に下延し、その部分の細胞は大きくて透明です。
赤い円内は、茎葉のプレパラート作成時に混入した毛葉です。
葉縁は全周に小さな目立たない歯があります。
以下は毛葉の顕微鏡写真ですが、毛葉の形は様々ですので、3枚載せておきます(倍率はほぼ同じです)。
(2016.3.9. 京都市
菩提道)
◎ 湿った岩上に生え、1枚目とは印象の異なるミズシダゴケを
こちらや
こちらに載せています。