樹幹に模様を描く2種類の細長いコケ、太い方は
フルノコゴケですが、細い方は・・・
乾いた状態では葉は枝に密着しています。 この状態での枝の幅は葉を含めて 0.1~0.2mmほどです。(スケールの数字の単位はmmです。)
水をかけると瞬時に上のように葉を開きます。 葉の長さは 0.5mm前後です。
これらを見ると、サイズは少し小さいですが、以前載せた
イワイトゴケによく似ています。 しかし・・・
葉はイワイトゴケのように卵形の基部とそこから伸びる舌状部にきれいに分かれていません。 中肋は葉によってよく分かる場合とはっきりしない場合とがありました。 上の写真の中肋は後者ですが、この葉も・・・
コンペンセータ(検板)に鋭敏色板(λ=530)を使った偏光顕微鏡で撮ると、上の写真のように中肋の存在がはっきりします。
上は葉身細胞です。 パピラがあるのもイワイトゴケと同様ですが、細胞の大きさはイワイトゴケより少し小さいようです。
以上の観察結果から、このコケはコバノイトゴケ
Haplohymenium pseudotriste のようです。
(2017.1.24. 堺自然ふれあいの森)
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