金剛山の山麓、たくさんあるイタドリを見ていると、イタドリハムシやコブヒゲボソゾウムシなと、葉にいるいろんな虫が目につきます。 そんな虫たちを見ていると、茶色い小さな粒が、葉の上のあちこちにあります(下の写真)。 最初は針葉樹の開花しないままに落ちた雄花序かなと思っていました。 念のためにルーペで覗こうとすると、動き出しました。 それがイタドリマダラキジラミとの出会いでした。 下の写真には4頭(うち2頭は交尾中)のイタドリマダラキジラミがいます。
イタドリマダラキジラミ Aphalara itadori は、体長は翅端までオスで2.5mmほど、メスで3mmほどで、前翅に暗褐色の帯模様があり、イタドリの汁を餌としています。
以前載せたカシトガリキジラミの交尾もそうでしたが、どうやらキジラミの交尾は横に並ぶようにして行うことが多いようです。 2枚目の写真の交尾中のものもそうでしたが、イタドリマダラキジラミの場合も、雄と雌が横に並んで行っていました。 上の写真でもそうですし、下の写真では、左は単独ですが、右と中央で2頭が並んで交尾しています。
イギリスでは、シーボルトにより日本(長崎)から持ち込まれたイタドリが、当初は観賞用として歓迎されたのですが、野生化し、旺盛な繁殖力を示すようになりました。 このイタドリの猛威に対処するさまざまな方法が検討された結果、イタドリマダラキジラミはイタドリ以外の植物には害を与えないとして、2009年頃から生物農薬として導入されているそうです。
◎ 上は 2013.5.21.に金剛山で撮影し、Part1の 2013.5.25.に載せていた記事を、こちらに引っ越しさせたものです。
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