滝の水飛沫を浴びて育つ写真のコケ、カマサワゴケ Philonotis falcata だと思います。 コンクリート製の人工の水路などによく見られるコケですが(こちら)、写真のような環境が本来の生育場所なのでしょう。 たくさんの蒴をつけていました。 葉は竜骨状に折り畳まれ、茎全体が角柱状になっています。
上は乾いた状態です。 蒴は乾くと深い縦じわができます。
葉は卵状披針形で鋭頭、長さは1~2mmです(上の写真)。 葉に縦ひだは無く、葉縁の反曲も見られません。
中肋は太く、葉先の直下まで伸びています(上の写真)。
上は葉の腹面で、右が葉先の方向です。 葉身細胞は長さ30~40μmで、腹面の上端に明瞭なパピラがあります。 なお、このパピラは背面には見られません。
(2021.4.15. 兵庫県養父市 天滝渓谷)
◎ カマサワゴケも無性芽をつけることがあり、その様子をこちらに載せています。
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