写真はハネヒツジゴケ Brachythecium plumosum でしょう。 やや朽木状になった木製の階段についていました。
葉は大きくは開出せず、光沢があります。 蒴柄は赤褐色です。
上は乾いた状態ですが、葉は開いたままで、縮れてもいません。
蒴柄の上部には低いパピラがあります。 上の写真では全体に光が回っているので、ざらついた感じはしても、個々のパピラをあまりはっきり確認できませんが、片方からの光にすると、実体双眼顕微鏡ではっきりと確認できました。
上は茎葉で、長さは約2mmです。 中肋は葉長の半分より長く伸びています。 葉縁には上の写真を拡大するとどうにか確認できるほどのかすかな歯があります。
葉身細胞は長さ 30~80μm、幅は3~5μmです(上の写真)。
上は枝葉です。
(2022.1.27. 箕面公園)
◎ ハネヒツジゴケは変異が大きいので、下のように何度も載せています(下は観察した日付で、月日の順に並べています)。
2020.11.8. 2021.12.23. 2017.1.15. 2016.2.12.
2022.6.1.(秋田県 標高 1,150m 雪が解けたばかり)
改めて見直すと、いずれもたくさんの蒴をつけています。 この仲間は同定が難しいので蒴をつけていないと採集しないこともありますが、よく蒴をつける種だと言って良いのかもしれません。 また、いずれも寒い時期です。 受精の時期など、ライフサイクルがきちんと決まっている種なのかもしれません。
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