2025-05-24

ノミハニワゴケ

 写真はノミハニワゴケ Haplocladium angustifolium でしょう。 伐採木上にありました。 蒴は傾くか水平になっています。

 乾いた状態では葉は枝に密着し、その時の葉を含めた枝の幅は 0.3~0.5㎜です。 雌苞葉は1~1.5㎜の長さがあります。
 株全体の元気がなく、以下は枝と枝葉についての観察です。

 湿ると上のように葉が開きます。

 枝葉は広卵形の基部から急に細く長く尖り、鋭尖部はほぼ中肋のみになっています(上の写真)。

 上は枝に付いたままの状態で、枝葉の背面を撮っています。 葉身細胞の上端にパピラがあります。
 下は同じ枝に付いている葉の腹面を撮っています。

 葉身細胞の腹面では、かすかなパピラが所々に見られるだけです。

 上は葉身細胞(腹面)です。

 上は蒴歯を蒴の内側から撮っています。 あちこちにある円いものは胞子です。

 上は蒴歯を蒴の外側から撮っています。

 上は口環です。

 上は胞子です。

(2025.5.14. 大阪府豊能町 初谷渓谷)

◎ ノミハニワゴケはさまざまな基物上に生育でき(こちら)、変異にも富むコケです。 こちらには胞子体が伸び始めた1月の様子を、こちらには上より少し進んだ5月下旬の様子を載せています。

0 件のコメント: