2025-05-04

アカツボミゴケ

 写真はアカツボミゴケ Solenostoma rubripunctatum だろうと思います。 岩上にありました。
 アカツボミゴケとしたのは、その小ささと油体が確認できなかったことからです。 本種の特徴として、和名のとおりしばしば赤色を帯びることや、茎の先端に赤い単細胞の無性芽をつけることが挙げられるのですが、それらの特徴が確認できないのは、胞子を散布し終え、新しい葉をさかんに展開している時期だからだと考えました。

 上の写真のスケールの数字の単位が㎜ですから、かなり小さなソロイゴケです。 本種の花被は円錐形で3稜あり雌苞葉から超出し、ペリギニウムは花被の1/3~1/2長という特徴があります。 それらの特徴を確認しようとしたのですが、小さいことに加え、胞子体を伸ばしてから時間が経っていて花被の形が崩れていることもあって、確認できませんでした。 ただ、それらと明瞭に矛盾する点も、上の写真には写っていません。


 葉は茎に斜めにつき、円頭で全縁です。 小さなことに加え、できたばかりの葉で柔らかすぎるのか、左右に葉が開いた姿も、どうしても撮れませんでした。 葉の長さは 0.5~0.8㎜です。

 上は葉身細胞です。 最初に書いたように、油体は確認できません。 トリゴンもありませんし、倍率を上げて細胞表面にピントを合わせてもベルカも確認できませんでした。

(2025.4.19. 京都市右京区京北上弓削町)

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