コバノヤバネゴケ Cephaloziella microphylla が胞子体をつけていました。 既に胞子を散布し終えた蒴もありますが、多くは花被に包まれています。
花被は短腹枝に頂生しているのですが、短腹枝は既に褐色になっていて、茎との関係は上の写真からは分かりません。
上の写真の赤い楕円で囲った所が採集した跡で、緑色をしている所はハミズゴケの原糸体です。 本種はこのように、しばしばハミズゴケの原糸体と混生します。 両者の間にはどのような関係があるのか、興味あるところです。
小さな苔類で、葉を含めた茎の幅は 0.1~0.2㎜です。 葉は横につき、斜めに開出して 1/2~1/3まで2裂しています。
上は葉を横から見てます。 葉の背面には単細胞からなる円錐状の突起が散在しています。 茎の表面は平滑です。 上の写真には無性芽も写っています。
無性芽は楕円形です(上の写真)。
上は、中央にゴミが入ってしまいましたが、葉です。 裂片は三角形で鋭尖、縁は微鋸歯状です。
葉身細胞は大きさが不揃いで厚壁、トリゴンは不明瞭です(上の写真)。
上は胞子体が外れた後に残った花被です。 花被の口部は広く、切頭で、微歯があります。
上は胞子と弾糸です。 意図せずにですが、結果的に開裂していない蒴をカバーグラスで押しつぶしたことになり、多くの胞子が弾糸にくっついたままになっています。
(2025.5.14. 大阪府豊能町 初谷渓谷)
◎ コバノヤバネゴケはこちらにも載せています。
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