フサゴケとコフサゴケはとてもよく似ていて、平凡社のフサゴケの解説文にも「前種(コフサゴケ)に非常に近い。」と書かれています。
下は平凡社に書かれているフサゴケとコフサゴケの茎葉と枝葉の特徴を表にしたものです。 なお、葉身細胞や翼部などについては、その違いは記載からは読み取れませんでした。
茎 葉 | 枝 葉 | |||||
葉身部 | 葉先 | 基部 | 中肋 | 葉形 | 中肋 | |
フサゴケ | 卵形 | 長く漸尖(反り返りの記載無し) | あまり狭まらない | 2本で短く葉長の1/5~1/4 | 卵形 長く尖る |
葉長の 1/3~1/2 |
コフサゴケ | 広卵形または横に広い | 急に細く鋭頭で反り返る | 明瞭に狭まる | 2本で短く、ときに葉の中部に達する | 卵形で凹み 急に尖る |
葉の中部で 終わる |
上の表を見ると、葉先や茎葉の基部で見分けられそうですが、葉を茎から離して観察しても、茎葉の基部の様子も葉による変異があり、茎葉の葉先もプレパラートにすると葉が折りたたまれてあまりはっきりしません。 ところが・・・
上の写真で、上がフサゴケ、下がコフサゴケだと思います。 どちらも 2025年4月19日に京都市右京区京北上弓削町で採集したものです。 色の違いは生育条件などが影響しますのであてにはなりませんが、葉形の違いはよく分かります。
顕微鏡レベルよりルーペレベルでの観察の方が、両者の違いがよく分かるようです。
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