2018-09-14

6月のウマスギゴケ

 昨日は9月の成熟した蒴をつけたウマスギゴケを載せました。 また、4月に撮った、とても若い蒴をつけたウマスギゴケをこちらに載せています。 じつは今年の6月にもウマスギゴケを撮っていて(下の写真)、4月、6月、9月と並べると、蒴の変化がよくわかりますし、葉の断面なども観察していますので、以下、この6月のウマスギゴケについて書くことにします。



 ウマスギゴケ Polytrichum commune は雌雄異株で、蒴をつけているのは雌株です。 蒴は帽の密生した毛にすっぽりと覆われています。



 帽の毛を取り除くと、蓋のある蒴が現われます。 蒴には稜があります。 この時期の蒴は、本種の特徴である頸部のくびれがとてもはっきりしています。



 上は雄株です。 苞葉は膜状になった縁が幅広く広がって造精器を保護しています。



 上は葉の断面です。 薄板の様子はスギゴケの仲間を同定するポイントの1つです。 ウマスギゴケの薄板は、平凡社の図鑑では5~7細胞列の高さとなっていて、上の写真では7細胞列ほどの高さがあります。 端細胞は凹形です。

(2018.6.1. 青森県 蔦沼)

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