写真はスギゴケと同じ属のウマスギゴケ
Polytrichum commune でしょう。 スギゴケの仲間の中でも大きなコケで、オオスギゴケとほぼ同じかそれ以上の大きさになります。 ちなみに、オオスギゴケが半日陰を好むのに対し、ウマスギゴケは水分の多い日の当たる場所を好むようです。
上の写真のものでもウマスギゴケとしては小さな方で、大きい植物体では、この4倍ほどの長さになります。
上は乾燥した状態です。 ウマスギゴケの葉は乾燥しても茎に圧着するだけで、縮れません。
上は蒴の様子です。 帽にはたくさんの毛が認められます(左)。 和名はこの毛を馬のたてがみに見立てたところからのようです。
右はこの帽を引っ張って除去したもので、蒴は当然未熟ですが、角柱形であることは
熟した蒴でも同じです。
※ もう少し蒴が育った6月の様子はこちらに載せています。
上は葉の断面です。 薄板がぎっしり並んでいて、葉緑体は薄板の部分に集中しています。 このようなつくりは、薄板の間に水を溜めるとともに、葉緑体のある層を厚くすることで、光合成能力を高めることを狙っているのでしょう。
上の写真は、切片が厚くて透過光での撮影は無理でしたので、周囲から光を当てて撮っています。